まずもって、昨日、大嶌澄雄議員が御逝去されたとの突然の訃報に接し、誠に信じがたく残念でなりません。ここに、生前の御功績に心から感謝申し上げますとともに、謹んで哀悼の意を表します。
それでは、提案理由の説明に先立ち、「令和8年熊本地震」に関する対応状況等につきまして御報告させていただきます。
去る七月二十八日十六時二十七分頃、熊本地方を震源とするマグニチュード七.一、最大震度七を観測する地震が発生しました。
本市では、南区において震度六強、中央区・東区・西区・北区において震度五強の揺れに見舞われ、上下水道や道路をはじめとするライフラインや、復旧途上にある熊本城においても石垣が崩落するなど、市内各所で甚大な被害が生じました。
改めまして、この地震によりお亡くなりになられた方々に対し、謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された全ての皆様に心からお見舞い申し上げます。
また、地震の発生直後から、議員各位をはじめ、国や自衛隊、警察、医療関係者、ライフライン事業者、全国の自治体、企業・団体、ボランティアなど、多大なる御支援を賜っております全ての皆様に対し、この場をお借りしまして、深く感謝申し上げます。
本市では、発災直後から災害対策本部を立ち上げるとともに、市民の命と健康を守ることを最優先に、ライフラインの復旧や避難所環境の改善、住家被害認定調査、在宅避難者への支援、住まいの確保など、十年前の熊本地震の経験と教訓を生かし、よりスピーディーに全庁を挙げて取り組んでまいりました。
また、私自身も、各区の避難所や、特に被害の大きかった地域を訪ね、多くの皆様の声を直接伺ったうえで、被災された皆様の困りごとや御不安に、寄り添った対応を行ってまいりました。
発災直後には、市内百八十三箇所に二千四百人を超える方々が避難されておりましたが、その後、本日二学期を迎えた小中学校の避難所は全て解消し、現在の避難所は、南区の計三箇所、避難者数も百十二人まで減少しております。
一方で、避難所を離れた後も、くらしの再建に大きな不安や課題を抱えておられる方々が多数おられます。さらに、住宅や事業所等への被害により、今なお震災前の生活を取り戻すまでに時間を要する被災者の方も多数おられます。被災者一人ひとりが抱える課題は様々であり、これからは、住まいの確保をはじめ、一人ひとりの生活再建に向けた中長期的な取組が、より重要な段階を迎えます。
そこで、本市では、復旧・復興をより迅速かつ着実に推進するため、政策局内に「復興総室」を設置するとともに、私を本部長とする「熊本市震災復興本部」を立ち上げ、全庁一丸となった推進体制を整備いたしました。
また、本市は被災地であると同時に、県都かつ政令指定都市として、県内被災自治体を支える使命も担っていることから、併せて、「被災自治体応援本部」を設置いたしました。今後、本市の被災者支援と復旧・復興に万全を期しながら、県南の被災自治体への支援にも全力を尽くしてまいります。
さらに、今月十九日に開催しました第二回震災復興本部会議におきまして、「熊本の力を結集し、くらしの再建と強靭な都市の創造へ」をスローガンとした、熊本市震災復興基本方針を定めたところです。
今後、この基本方針に基づき、復旧から復興へと歩みをさらに加速していくこととしており、その第一歩として、二十一日から城南まちづくりセンター内に「総合相談窓口」を設置いたしました。
そのほか、二十五日には、城南町と富合町で建設中の建設型応急住宅の入居申込の受付を開始したほか、明日九月一日からは、城南・富合地区の皆様の生活再建を支えるため、当初の予定を前倒しして、AIデマンドタクシーの運行を開始するなど、準備が整った支援策から随時取り組んでいるところです。
加えて、二十五日からは、被災された皆様の困りごとや生活再建に向けた課題、地域の復旧・復興に関する意見や要望を直接伺うため、「くらし再建・復興に向けた意見交換会」を開始したところであり、今後も、議員各位をはじめ、被災者の皆様や関係団体の皆様から幅広く御意見を伺いながら、「熊本市震災復興計画」を取りまとめてまいりたいと考えております。
また、十七日には、全国市長会・九州市長会を代表して、国に対して緊急要請を行いましたほか、先週二十八日には、田中市議会議長とともに、本市独自の要望活動を行ってまいりました。これらの要望を通じて、被災地の実情を国に伝えるとともに、被災者支援や強靭なまちづくりに資する制度の拡充や新たな支援策の創設、十分な財政措置等を求めてまいりました。
本市では、引き続き、過去の震災の経験と教訓、被災者の皆様の声を踏まえながら、一日も早い市民生活の再建を最優先に、復旧・復興に全力で取り組むとともに、次の災害を見据え、熊本の力を結集し、更なる防災力の強化と、都市基盤等の強靭化に係る取組を進めることで、より災害に強くしなやかな都市を創造してまいりますので、議員各位におかれましては、今後とも、さらなる御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
それでは、提出議案について、説明に入らせていただきます。
まず、令和八年熊本地震に係る補正予算に関する専決処分について御説明いたします。
これは、被災者の皆様の住まいの確保や再建のための支援をはじめ、災害見舞金や避難所運営にかかる経費など、早急に対応が必要な事業について、八月十四日に三十一億三千百九十一万円を専決処分したものであります。
この専決処分については、地方自治法第百七十九条第三項の規定に基づき議会に報告するとともに承認を求めるものでございます。
また、引き続き、被災者支援や生活再建に要する経費、公共施設やインフラの復旧に要する経費などにつきまして、現在取りまとめを行っているところであり、今定例会への補正予算案の追加提案を予定しております。
続きまして、令和八年熊本地震関連以外の事業に関する補正予算案について御説明いたします。
今回の補正予算案につきましては、公共交通施策の推進や、こどもが健やかに成長できる環境づくり、令和八年六月の大雨被害からの復旧に必要な経費など、今後の業務推進上、速やかに対応する必要があるものを計上しております。
補正予算案の概要について申し上げますと、一般会計において五億二千七百四十万円の増額、補正後の予算額四千四百三十二億八千二百三十二万円、特別会計において九百四十万円の増額、補正後の予算額二千五百三十一億七千二十一万円、企業会計において三千二百十七万円の増額、補正後の予算額九百六十一億七千二百四十九万円となり、全会計で五億六千八百九十七万円の増額、補正後予算額は七千九百二十六億二千五百二万円となりました。
補正後の予算を前年同期と比較しますと、一般会計では三.八%の増、特別会計では二.四%の増、企業会計では六.一%の増、全体の合計額では三.六%の増となっております。
主な内容について申し上げますと、政策部門では、車中泊避難者支援システムの構築及び維持管理に要する経費を計上しております。
次に、総務部門では、各種証明書のコンビニ交付サービスの再構築及び運用保守に伴う債務負担行為を計上しております。
次に、文化市民・区役所部門では、河内町の地域資源を活用した交流拠点の整備に対する支援に要する経費を計上しております。
次に、こども部門では、こどもの性被害防止のための公立保育所への屋内防犯カメラ設置に要する経費を計上しております。
次に、農水部門では、令和八年六月の大雨により被災した農地・農業用施設の災害復旧に要する経費を計上しております。
次に、都市建設部門では、新おでかけICの広報及び更新業務に要する経費のほか、大雨により被災した河川・公園施設の災害復旧に要する経費を計上しております。
最後に、教育部門では、新しい学校部活動の開始に向けた企業版ふるさと納税活用による財源確保に要する経費や、台湾・高雄市との教育交流に要する経費などを計上しております。
以上が、補正予算の歳出の説明でありますが、これを賄う財源として、それぞれの歳出に見合う国・県支出金等の特定財源や市債を計上しますとともに、一般財源として繰越金を計上しております。
続きまして、条例等の議案でありますが、主なものといたしまして、「熊本市附属機関設置条例の一部改正」について御説明いたします。
これは、昨年度、交通事業の立て直しに係る課題、対応方針等について必要な事項を審議するため、交通局の規程に基づき設置した「熊本市電再生プロジェクトに関する専門家会議」について、本年八月二十七日までとしていた設置期間の満了後も、引き続き審議を継続する必要があることから、改めて条例に基づく附属機関として追加するものであります。
その他の議案につきましては、末尾に簡単な理由を付しておきましたので、説明を省かせていただきます。
以上で説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。