【食事編】貧血を毎日の食事で予防しよう
令和6年(2024年)1月1日から2月29日は「はたちの献血」キャンペーン実施期間です。少子高齢化の影響により若い世代の献血者数が減少している中、過度なダイエットなどを原因とした若い女性の貧血が問題になっています。
貧血とは
赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)濃度が低下することで、全身に酸素を十分に届けられず、酸欠になってしまう状態です。
貧血には色々な種類がありますが、最も多いのが「鉄欠乏性貧血」で、女性に多いのが特徴です。
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貧血の症状 |
【貧血の症状】
・頭痛
・息切れ
・疲れやすい
・運動機能の低下 など
貧血を予防する4つの食生活のポイント
鉄は、体の代謝により毎日失われるので、積極的に食生活に取り入れましょう。
(1)効率よく鉄をとる
鉄はあまり吸収率が良くない栄養素です。鉄を多く含む食品と一緒に取りたい食品を組み合わせると、吸収されやすくなります。
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ヘム鉄を多く含む食品/吸収率が高い 【肉や魚など動物性食品】 →レバー、赤身の肉、かつおなど | 非ヘム鉄を多く含む食品/吸収率が低い 【野菜、豆類、穀類など植物性食品】 →ほうれん草、ひじき、レーズンなど | 一緒にとりたい食品/栄養素
・ビタミンC【鉄の吸収を助ける】 →ブロッコリー、いも類、キウイなど
・ビタミンB1【造血作用がある】 →レバー、魚介類、チーズなど
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(2)1日3回バランスの良い食事をする
朝食を抜いたり、無理なダイエットをしたりして1日の食事量が少ないと、色々な栄養素が不足します。
主食・主菜・副菜をそろえて、朝・昼・夕、1日3回規則正しく食べましょう。
(3)よく噛んで食べ、吸収率を上げる
胃酸の分泌を促し、鉄の吸収を高めます。
(4)濃いお茶やコーヒーに注意する
食事中に濃い緑茶や紅茶、コーヒーを飲むと、鉄が吸収されにくくなると言われています。
熊本市ホームページでバランスのとれた『おいしいヘルシーレシピ』を動画で紹介しています。
詳しくは、こちらをごらんください。
【歯と口の健康編】よくかんで食べましょう
皆さんは食べる時にひと口何回かんでいますか。
よくかむことは、食べ物を食べるだけでなく、全身を活性化させるためにも重要です。
食生活編にも記載されているものの他にもかむことの効果をご紹介します。
【かむことの効果】
(1) 肥満予防 よくかんで食べると、満腹中枢が刺激されて食べすぎを防ぎます。
(2) がんの予防 唾液は発がん物質を中和すると言われています。
(3) 舌の発達 よくかんで味わうと食べ物本来の味がよくわかります。
(4) 脳の発達 かむことは脳細胞の働きを活発にします。子どもの脳の発達を助け、高齢者には認知症の予防に役立ちます。
(5) 歯の病気を防ぐ かむことで唾液が分泌されて口の中がきれいになります。唾液はむし歯や歯周病を防ぎます。
(6) 発音がはっきり よくかむことで、口の周りの筋肉が発達し、口を大きく開ける事ができるようになって発音がよくなります。
(7) 胃腸の働きを促進 よくかむことで食べ物の消化吸収がよくなり、胃腸に負担をかけずに栄養吸収ができます。
(8) 全身の体力向上と全力投球 力を入れかみしめると身体に力を入れることができます。
「かむことの効果」の1から8の項目の一文字目を上から読むと、 ひがしの歯はいーぜ (PDF:362.9キロバイト)
となり、覚えやすいですよ。
厚生労働省では、ひと口30回以上かむことを目標とした「噛ミング30(カミングサンマル)」を推進しています。
皆さんも食べる時、飲み込む前にかむ回数をあと2,3回増やしてみませんか。
かむことから健康を考えてみましょう。