骨粗しょう症とは、骨の密度と強度が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
転ぶなどちょっとしたはずみで、背骨、手首、太ももの付け根などを骨折することがあります。
(公益財団法人骨粗鬆症財団制作リーフレットより)
骨折すると、背中や腰が曲がったり、元通りに歩けなくなったりと、日常生活に大きな影響が生じ、
寝たきりになって介護が必要な状態になる場合もあります。
特に高齢になってからの背骨や太ももの付け根の骨折は「骨卒中」とも呼ばれ、健康状態や寿命の低下にも
関係することが知られています。
熊本市の75歳以上の方のうち、5人に1人が骨折ありというデータもあり、骨折はとても身近な問題となっています。
日本の骨粗しょう症患者さんの数は、およそ1280万人(10人に1人)といわれ、
女性で特に多くみられます。
女性ホルモンの影響が大きいため、閉経後に骨密度が減少します。
骨の量は20代がピークとなり、その後減少するので、若い時からの生活習慣を見直すことも大切です。
・食事の回数を減らさないようにしましょう。
・極端なダイエットは丈夫な骨づくりには禁物です。
バランスのとれた食事を
・食事バランスガイドを参考に、主食・主菜・副菜をそろえましょう⇒食事バランスガイドの説明は
こちら
(外部リンク)
カルシウムを十分に
日本人はカルシウム不足になりがちです。カルシウムが豊富な食品を意識して摂りましょう。
骨の健康のために控えて
リン、塩、カフェイン、アルコール、たばこ、ニコチンなどカルシウムの吸収を悪くする成分があります。禁煙・節酒を心がけましょう。
運動習慣と適度な日光浴を
・適度な刺激を与えることで、骨をつくる細胞が活発になり、骨は強くなります。散歩や体操、縄跳びなど運動習慣を持ちましょう。・骨の強化に必要なビタミンDの活性化のためには日光浴も良い習慣です。
・日焼け止めの塗り過ぎには注意しましょう。
熊本市の後期高齢者の健康データを見ると、5人に1人が骨折しており(※2)、疾病別にみたときに最も医療費がかかっている疾病は「骨折」でした(※3)。また、高齢者の介護・介助が必要になった主な要因の第2位は「骨折・転倒」でした。(※4)
骨折しないための環境づくり
・家の中でも外でも転倒に注意しましょう
・部屋を明るくする、ひっかかりやすいコード類はまとめる、など転倒しにくい環境をつくるための工夫をしましょう
詳しくはこちらのリーフレットを参照してください。


また、転倒予防のためには「歩行能力、バランス能力、筋力」の低下を防ぐことが大切です。
こちらの記事ではご自宅でもできる筋力アップの簡単な運動をわかりやすく紹介しています。
是非、取り組んでみてください。
骨量測定には様々な種類がありますが、どの検査も痛みはなく数分で測定できます。腰椎(背骨)や大腿骨近位部(足のつけ根)といった、骨粗鬆症性の骨折が起こりやすい部位の骨密度をデキサ法(DXA)で測定するのが最適ですが、そのような大型な装置がない場足、前腕骨のデキサ並びに手のひらのエックス線写真を用いるエムディー法(MD)でも評価できます。
かかとの骨を超音波で測定するキューユーエス法(QUS)は、骨粗鬆症の診断や治療効果の判定に用いることができませんが、エックス線による被ばくがないため、検診などで広く使われています。