報道資料
令和6年(2024年)の感染症発生動向調査において、第25週(6月17日~23日)の熊本市の定点医療機関あたりの手足口病の患者報告数が「5.88」となり、国が警報レベルの基準としている「5」を超えました。 市民の皆様におかれましては、引き続き感染予防対策を徹底していただきますようお願いいたします。 |
【手足口病について】
1.手足口病はどんな病気?
口の中や手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる病気です。感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染
(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)が知られています。例年、5歳以下の乳幼児を中心に流行し、日本では毎年、
夏を中心として発生し、7月下旬に流行のピークを迎えます。
2.症状は?
潜伏期間は3~5日で、口の中、手のひら、足底や足背などに2~3mmの水疱性発疹が出ます。発熱は約3分の1にみられますが、
あまり高くならないことがほとんどであり、高熱が続くことは通常はありません。ほとんどは数日間のうちに治る病気ですが、まれに
髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの中枢神経系の合併症のほか、心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など、さまざまな症状が
出ることがあります。
3.治療法は?
特効薬はなく、特別な治療方法はありません。経過観察と水分補給をしっかりと行い、高熱が出る、発熱が2日以上続く、嘔吐する、頭を痛がる
などの症状がみられた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
4. 予防・対策は?
手足口病には有効なワクチンはなく、発病を予防できる薬もありません。一般的な感染対策は、接触感染を予防するために手洗いをしっかり
とすること、排泄物を適切に処理することです。手洗いは流水と石けんで十分に行ってください。また、タオルの共用はしてはいけません。
手足口病は、治った後も比較的長い期間、便の中にウイルスが排泄されますし、感染しても発病しないままウイルスを排泄している場合も
あると考えられることから、日頃からのしっかりとした手洗いが大切です。