指定年月日:昭和29年(1954年)9月17日
所 在 地:熊本市本丸・熊本城天守閣内
細川家舟屋形は熊本藩主細川氏が参勤交代のとき使用した御座船「波奈之丸」の、藩主の居間部分です。波奈之丸ははじめ細川忠興が豊前中津に在城した頃につくられ、以後何度も造り替えられましたが、現存するものは天保10年(1839年)に建造された第6代目です。明治4年(1871年)の廃藩によって廃船となったとき、藩主の居間部分だけが保存され、昭和38年(1963年)に熊本城再建天守閣内に収まり、平成30年(2018年)に熊本博物館に移されました。舟屋形は一重二階建で、一階は主室と次の間に分れており主室は畳敷き、二階は板敷き一室です。一階の壁面は大和絵の山水画、格天井(ごうてんじょう)は華麗な装飾画で飾られており、熊本藩のお抱え絵師であった福田太華(たいか)が描いたと伝わります。