標記の件につきまして、下記のとおりお知らせします。
1 事実の概要
(1)発生日時 令和7年(2025年)4月12日(土) 22時37分 119番通報受付(傷病者本人通報)
(2)傷病者情報 熊本市南区在住 90歳代 女性
(3)内容
指令センターにおいて、119番通報を受けた際、指令員の住所確認不足により救急隊が傷病者のもとへ到着する時間が遅延したもの。救急隊が傷病者に接触した際、心肺停止状態であった。その後、病院へ救急搬送を行ったが、お亡くなりになられたもの。
(4)救急隊到着遅延に至った経緯・原因
固定電話から通報があり、指令システムから自動的に表示された住所が複数件登録されていたため、本来、さらに住居を特定する作業が必要であったが、最初に表示された住居を災害現場と思い込み、救急隊へ出場指令したもの。指令員は、電話越しでの呼びかけを行っていたが、傷病者からの応答がなくなったことから、複数ある住居のうち、通報者宅についての詳細を聞き出すことができなかったもの。
なお、緊急性を優先し、住所が特定される前に出場指令を行うこともあるが、その場合は、救急隊に住居が特定できていない旨を共有する必要がある。しかしながら、本件は、最初に表示された住居を災害現場と思い込んでいたことから、その旨共有ができていなかった。
(5)時系列
22時37分傷病者から119番通報入電。
22時38分指令センターから救急隊へ出場指令。
22時46分救急隊が現場に到着。
22時51分救急隊が、出場場所が災害現場ではないことに気付き、指令センターへ電話連絡を実施。
22時52分指令員が、数件東側に傷病者が名乗った氏名の建物があることに気付き、救急隊へ連絡。
22時57分救急隊が傷病者宅へ到着し、室内に倒れている女性を確認。女性と接触したところ、女性は心肺停止状態であったため、直ちに救命処置を開始。
23時29分医療機関に到着。その後、傷病者は医療機関で死亡が確認される。
2 今後の対応
職員の指令システム操作手順の検証及び正確な出場指令を実施するための研修等を行い、再発防止の徹底を図る。
※関連する報道資料
救急隊到着遅延事案の発生について(第2報)