受賞概要
公園緑地分野において、日本と海外諸国との交流の推進に顕著な功績のあった個人及び団体に贈呈される、(一社)日本公園緑地協会主催の「第33回佐藤国際交流賞」を受賞しました。米国サンアントニオ市(姉妹都市)及び仏国エクサンプロヴァンス市(交流都市)への日本庭園の寄贈・修復等をとおし、日本文化の魅力の発信と国際交流の取組が評価されたものです。
佐藤国際交流賞とは
佐藤昌(さとう あきら)先生は、日本造園界の第一人者であり、日本公園緑地協会の会長及び名誉会長として、我が国の公園緑地行政の飛躍的な発展に尽力されるとともに、諸外国との専門的交流を深められ、数々の優れた研究著述を通じて、造園分野における我が国の国際的地位の確立に大きな貢献をされました。その国際的業績を記念して、内外後進の国際的な交流活動を顕賞し、造園界の発展に資するため、「佐藤国際交流賞」が設けられました。
国際交流事業
米国サンアントニオ市
熊本市は、1987年に米国テキサス州サンアントニオ市と姉妹都市提携の盟約を結び、1989年、両市友好のシンボルとして、また日本文化の一端を紹介する場として、サンアントニオ市植物園の一画に、日本庭園「熊本園」を築造しました。開園後、2度にわたり修復工事を実施しましたが、再び東屋や竹垣等の老朽化が進んでいました。そこで今回、東屋や竹垣の修復工事及び今後の維持管理にあたっての技術指導を2022年から2024年に実施いたしました。
仏国エクサンプロヴァンス市
熊本市とエクサンプロヴァンス市とは、1980年代から民間団体による交流がはじまりました。特に1992年、熊本市在住の能楽師である狩野琇鵬(故人)氏により、日本国外では唯一となる総檜の能舞台が寄贈され、その後、多くの文化交流等を経て、2013年に「交流都市」協定を締結しました。2023年に10周年を迎え、記念行事として、日本庭園があるサンミトル公園において、熊本の秋の風物詩である「竹あかり」を演出した点灯式が開催され、熊本市の小学生やエクサンプロヴァンス市の子どもたちが製作した三角灯篭も設置され、彩りを添えました。