※報道資料における関連URLやその他リンクについては、報道発表当時のものであるため、閲覧できない可能性があります。
○令和7年(2025年)8月7日に、熊本市内の医療機関から熊本市保健所に対して「E型肝炎発生届」が提出されました。患者は熊本市在住の60歳代の男性です。熊本市在住の患者としては、令和2年(2020年)5月以降においては初めての事例となります。
○この病気の感染経路は経口感染であり、主にウイルス汚染された食物、水等の摂取により 急性肝炎を引き起こします。治療方法は対症療法です。
○感染予防策としては 手洗い、飲食物の加熱が重要です。E型肝炎の流行地域へ旅行する際は、飲料水、非加熱の貝類等をとらないよう注意しましょう。
○また、E型肝炎は動物からヒトへの感染事例の報告もあることから、野生動物の肉等を食べる際には、中心部まで火が通るよう十分に加熱してください。特に、妊婦や高齢者は、感染すると劇症化し死亡するリスクが高まるため、野生動物の肉等を生で食べないようにしましょう。
1.患者に係る情報
60歳代、男性、熊本市在住
※熊本市在住の患者としては、令和2年(2020年)5月以降において初めての事例となります。
2.経過
7月23日 発熱。
7月24日 尿の異常と黄疸を自覚。
7月25日 医療機関Aを受診したところ血液検査に異常あり。
7月26日 医療機関Aの紹介で市内の医療機関Bを受診し、入院。
8月 7日 血液検査によりE型肝炎であることを確認。患者は快方に向かっている。
※ 本人からの聴き取りの中では、豚肉、鹿肉(生)等の摂取はない。
※ 移動は、仕事も含め県内のみ。
3.患者の発生状況 ※令和7年(2025年)第1~31週(1月1日~8月3日)時点
全国 364件、熊本県 2件、熊本市 1件(市外在住)
今回8月7日(32週)に市内在住の1件発生
4.E型肝炎について
E型肝炎は、E型肝炎ウイルスに経口感染すると、2~9週間の潜伏期間を経て、全身倦怠感や食欲不振等を伴い、その後黄疸が現れます。感染予防対策としては、ウイルスに汚染されたものの経口摂取により感染することが多いので、手洗い、飲食物の加熱が重要です。
動物の内臓、特に豚レバーを食べる際には、中心部まで火が通るよう十分に加熱することが重要です。食べる前の調理の段階でも、皮膚の傷からウイルスが体内へ入ることのないよう注意してください 。