熊本を彩る歴史的建物たち(景観重要建造物・景観形成建造物)
四百年前の加藤清正公による城下町建設により、ほぼ現在の町割の形が作られた熊本市ですが、西南の役と第二次世界大戦という二度の戦火を受けました。それによって残念ながら旧城下町一帯には、歴史的建物が建ち並ぶまちなみの姿は残っていません。
また、過去の経済や効率が優先された時代に、残された貴重な歴史的建物の大部分が取り壊されてしまいました。
しかしながら、まだ、わずかに、熊本市の街角には貴重な歴史的建物が残っています。
こうした歴史的な建物たちは、城下町熊本の歴史や文化を印象づける大きな要素として熊本市の表情をより豊かな魅力あるものとしています。
また、ふるさと熊本の原風景として、過去から現在・未来へと私たちの記憶をつなぎます。
熊本市では熊本らしい景観の形成を図るため、都市景観条例を平成元年に制定(平成21年全面改正、現在「熊本市景観条例」)し、 その条例のなかで景観形成建造物の指定という制度を設けています。また、平成17年の景観法の施行に伴う景観法に基づく景観重要建造物の指定制度もあります。
これらの制度は、まだ、わずかに残っている歴史的建物を景観形成建造物・景観重要建造物に指定して、広く市民の方々にその良さを知っていただくとともに、本市も技術的助成などの後押しをすることにより、所有者、市民、行政の3者が協力して歴史的建物を次世代へ残そうという試みです。
本市ではこれまで、地域のまちづくり団体から推薦された建物などを指定し、人々の記憶に残る歴史的建造物の保全を図ってきました。
それでは、これらの熊本を彩る歴史的建物たちを、皆様にご紹介いたします。