遺跡について知りたい!
問1.遺跡(いせき)って何?
答1.地面の下に埋まっている私たちの祖先の生活の跡(家・墓・寺院など)や、使っていた道具(茶碗・土器・石器・木器など)をあわせて
「遺跡」と言います。遺跡は、過去の人々がどういう生活をしていたかを、そのままの状態で残しています。特に文字の記録が残されて
いない時代については遺跡からわかる情報がとても重要な手がかりになります。
問2.熊本市内には一体いくつぐらい遺跡があるの。
答2.約900か所の遺跡があります。遺跡とは、昔の人が住んでいた場所なので、「昔の人が住みやすい場所」は、だいたい「現在の人にとっても
住みやすい場所」です。ですから、現在の家がたくさん建っている住宅地などの下には遺跡が残っている可能性が高いと言えます。
実は皆さんの家の下も遺跡かもしれませんよ。
問3.どんなところに遺跡はあるの?
答3.人間が毎日の生活をするには、水が欠かせません。したがって遺跡がある場所は、水が手に入りやすい場所にあることが多いのです。
川のそばの高台や湧水地のそば、井戸を掘ってあまり深くない場所から水が湧いてくるところなどです。
問4.どうやって遺跡を見つけるの?
答4.熊本市では、今から50~60年前に山や水田・畑などを歩き回り、土器や石器が落ちている場所・範囲を調べました。この範囲の中で家を
建てるときなどに「発掘調査」を行って、具体的な遺跡の内容や時代などを明らかにしてきました。
遺跡の範囲の中で家を建てる・宅地開発をするなどの計画がある方はこちら→遺跡の中で建築・開発等を行うには(別ページが開きます)
遺跡の範囲を知りたい方はこちら→熊本市地図情報サービス(外部リンク)(別ページが開きます)
問5.どうして遺跡の発掘調査をするの?
答5.遺跡は一度壊してしまうと元には戻りません。ですから、そのままの状態で保存して未来へ残していくことが大事です。しかしやむを得ず
遺跡を壊して工事をしなければならない場合は、工事に先立って発掘調査を行い、写真や図面で記録を残しています。
近年の開発によって大変なスピードで遺跡が失われています。私たちは未来に引き継ぐ文化遺産として、できる限り遺跡を残して
いかなければなりません。
問6.発掘調査の記録や、出土品はどこにありますか?
答6.熊本市では年間約20~30か所で遺跡の発掘調査を行っています。これら発掘調査で出土したものや記録は、主に熊本市文化財課の
収蔵庫で保管しています。
また、熊本市蓮台寺文化財収蔵庫や田原坂西南戦争資料館、熊本博物館、塚原歴史民俗資料館などでは出土品の展示も行っています。