ジェーンズ邸の復旧について
県指定重要文化財「洋学校教師館」について
県指定重要文化財「洋学校教師館」は、熊本洋学校の教師として招聘した外国人教師リロイ・ランシング・ジェーンズの住居として、1871年(明治4年)に古城(現在の熊本県立第一高等学校内)に建てられた熊本最古の洋風建築です。1876年(明治9年)の熊本洋学校廃校後は、熊本県物産館、日赤熊本支部事務局・血液センターとして利用され、その後「熊本洋学校教師ジェーンズ邸」として本市で管理・公開を行ってきました。
「洋学校教師館」は創建の地である古城から南千反畑町、水道町、現在地である水前寺へと3回の移築を経ています。 用途の変化や移築、老朽化による劣化に対し、これまで部分的な補修を行ってきました。しかし、内壁・外壁の亀裂や軒の下がり、部分的な沈下など劣化は進んでおり、建物をより良好な状態で保存・活用していくためには全体的な修理が必要な状況でした。 そのような状況の中、平成28年(2016年)熊本地震により全壊してしまい、現在復旧に向けた工事を行っています。 平成28年(2016年)熊本地震による被災状況等について
|  | ▲地震前(H23.11.8撮影) | ▲本震後(H28.4.16撮影) |
 |  | ▲ブルーシート設置後(H28.4.25撮影) | ▲テント設置後(H28.6.17撮影) |
ジェーンズ邸は、平成28年4月14日の前震で壁が剥落し、16日の本震で全壊しました。 その後、雨による部材や資料の腐朽を防ぐための応急処置としてブルーシートを設置し、同時にいくつかの資料を搬出しました。 応急処置としてブルーシートを設置しましたが、そのままでは部材等が蒸れることによって痛みが進むことが心配されました。 テントの設置にあたっては、株式会社フジタ様、フジタビルメンテナンス株式会社様、株式会社太陽工業様、熊本でジェーンズの顕彰活動を行われている「ジェーンズの会」の皆様よりテントを寄贈いただきました。 今後、まずはこのテントの中から少しずつ部材を取り出し、再利用が可能かどうかなどを調査していく予定です。 部材格納作業等の完了 |  | ▲報道公開の様子(H29.2.13) | ▲部材格納状況 |
 |  | ▲部材格納完了状況 | ▲部材格納状況 |
平成28年度末までに部材の格納が終了しました。 格納した部材については、熊本市東部浄化センター内にプレハブを設置し、格納しております。今後、部材の調査(いつの時代のものか、再用できるかどうか等)を行い、復旧に向けた設計を実施します。 資料について | ▲資料保管状況 |
部材の格納作業と並行して、邸内で展示・保管していた資料の救出作業を行いました。 職員によるクリーニング作業や業務委託による修復作業などを実施しています。 現在地震前の目録との照合作業を進めており、年度内を目途に照合作業を完了させる予定です。 また、修復が必要な資料については、順次修復作業を実施していきます。 『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』の開催 平成29年度 第2回『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』(終了しました) 平成28年(2016年)熊本地震により倒壊した「洋学校教師館」の復旧に向けた検討委員会を開催しました。 実施日時:平成30年1月30日(火)15時00分~ 実施場所:熊本市役所本庁舎8階会議室 内容:復旧・復原についての検証事項、耐震補強の方針について、移築復旧について 【当日資料】 次第 (PDF:72.6キロバイト)
資料A (PDF:206.2キロバイト)
資料B (PDF:173.1キロバイト)
【議事録】平成29年度 第1回『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』(終了しました) 平成28年(2016年)熊本地震により倒壊した「洋学校教師館」の復旧に向け、被災状況等を報告するとともに、今後の復旧にあたっての基本的な考え方を協議するための検討委員会を開催しました。 実施日時:平成29年11月29日(水)14時00分~16時00分 実施場所:(1)現地視察・熊本市東部浄化センター(熊本市東区秋津町秋田536) (2)委員会・秋津公民館ホール(熊本市東区秋津3丁目15-1) 内容:部材調査結果報告、復旧の方向性等の確認 【当日資料】 【議事録】 議事録 (PDF:238.9キロバイト) 平成28年度 第1回『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』(終了しました) 平成28年(2016年)熊本地震により倒壊した「洋学校教師館」の復旧に向け、被災状況等を報告するとともに、今後の復旧にあたっての基本的な考え方を協議するための検討委員会を開催しました。 実施日時:平成28年11月7日(月)13時30分~15時30分 実施場所:夏目漱石大江旧居(熊本市中央区水前寺公園22-16)
平成26年度 第1回『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』(終了しました)
実施日時:平成26年7月4日(金)10時~12時 実施場所:熊本市役所本庁舎12階会議室(熊本市中央区手取本町1番1号)
平成25年度 第2回『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』(終了しました)
実施日時:平成26年2月17日(月)15時半~17時半 実施場所:熊本洋学校教師館ジェーンズ邸(熊本市中央区水前寺公園22-16)
『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』・現地視察(終了しました)
実施日時:平成26年1月29日(水)~30日(木) 【視察対象】 佐賀県西松浦郡有田町(有田内山重要伝統的建造物群保存地区) 長崎県長崎市(旧グラバー住宅他4ヶ所)
平成25年度 第1回『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』(終了しました)
実施日時:平成25年12月5日(木)15時半~17時半 実施場所:熊本市役所本庁舎12階会議室(熊本市中央区手取本町1番1号) 『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』の設置について 平成25年度に設置した委員会で、建築から140年以上が経過し、部材の老朽化や劣化が進んできた洋学校教師館をより健全な状態で後世へと引き継ぐため、保存修理の方法等について協議・検討を行ってきた委員会です。
『県指定重要文化財「洋学校教師館」保存修理に伴う検討委員会』
平成25年10月21日付で、検討委員会の実施に必要な事項を定めた設置要綱を制定いたしました。
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