1 はじめに
自転車は二酸化炭素を排出しないため地球にやさしく、クルマの代わりに利用すると健康増進にもつながります。また多くの年代の方々が利用できるなど様々なメリットがあります。
一方、自転車で簡単に行けるような距離の移動においても、クルマの利用が依然として多く、それに伴う渋滞や二酸化炭素排出などへの対応のために多くの時間や費用がつぎ込まれています。
また、道路交通法で軽車両に位置づけられている自転車は、車道の左端を走行することが原則ですが、現状の道路環境においては歩道と車道を行き来しながら走行することを余儀なくされています。
そこで本市では、令和2年度に『熊本市自転車 3“ばい”プラン~熊本市自転車活用推進計画~』を策定し、「自転車でお出かけしたくなるまちづくり」を基本理念に、自転車が走りやすい環境を整備しています。
リンク:熊本市自転車 3‟ばい” プラン~熊本市自転車活用推進計画の策定について
2 走行環境整備実施方針
(1) ネットワークとしての連続性の確保
当面の目標として、「自転車ネットワーク路線」を絞り込み、重点的、効率的に整備を進め、ネットワークとしての連続性を確保します。
(2) 分離された走行空間の整備、通行位置の明確化
歩行者優先の考えの下、歩行者の安全確保と自転車の対自動車との安全確保の双方を考慮しながら、自転車専用の分離された走行空間の整備に努めます。
分離整備が困難な場合は、歩道上のピクトグラムや路肩部のカラー舗装等により通行位置を明確にし、安全性の向上を図ります。
3 これまでに実施した整備
●自転車の車道通行環境改善事例
平成29年3月に、主要地方道熊本玉名線(藤崎宮前交差点~坪井橋前の交差点間)0.5kmにおいて、自転車の車道通行環境を改善しました。車線の幅員を縮小し、路肩の幅員や平坦部を拡大し、あわせて自転車の通行位置や交通ルールを、自転車にも自動車にも分かりやすく明示しています。
自転車も車両ですので、左側を通行し、車両用信号を守って走行してください。また、一列での走行をお願いします。
●自転車専用通行帯(自転車レーン)
平成25年9月末より、学園大通り(大江渡鹿交差点~大江変電所前の交差点)において、自転車専用通行帯を供用開始しました。
自転車も車両ですので、左側を通行し、車両用信号を守って走行してください。また、一列での走行をお願いします。 |
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●白川ちゃりんぽみち
国の白川河川改修に合わせて、白川沿いに歩行者と自転車のための道路を整備しています。H28年1月21日に、自転車を表す「ちゃり」と「さんぽみち」を合わせた「白川ちゃりんぽみち」に愛称が決定しました。下流側の熊本駅方面(白川橋)から市内中心部(大甲橋)を経由し、熊本大学などの文教地区(子飼橋~龍神橋)に向けて、歩行者の方も自転車の方も安心して通行できる空間を白川の堤防などに整備しています。令和4年4月に、明午橋~子飼橋間が完成し、白川橋~龍神橋間が開通しました。
自転車で通行される際は、歩行者の方がおられたら、歩行者優先でゆっくり通行をお願いします。 |
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●交差点における自転車事故防止対策 歩道上の自転車走行位置啓発ピクト(絵文字)
自転車の対自動車事故は、その7割が交差点において発生しています。自転車が関係する事故が多い交差点から順に、事故の原因分析とその対策を関係機関と連携しながら実施しました。(平成30年度に、第2次 熊本市自転車利用環境整備実施計画記載の全48箇所の交差点の整備が完了しました。) 自転車も車両ですので、交差点での一時停止など交通ルールを守って通行をお願いします。
また、自転車通行可の歩道においては、自転車は歩道の車道寄りを、歩行者優先で徐行しながら通行することができます。自転車通行可の歩道において、車道寄り通行を啓発する目的で歩道上にピクトグラム(絵文字)を設置しています。歩行者の皆様も、安全のため出来るだけ歩行者用ピクトグラムの設置されたところを通行するようにお願いします。 |
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4 令和4年11月に「自転車安全利用五則」が改正されました。
令和4年11月1日、中央交通安全対策会議交通対策本部により、これまでの自転車安全利用五則が改正されました。自転車は道路交通法上の車両(軽車両)に分類されます。誰にでも気軽な乗り物だからこそ、みんながルール・マナーを守って安全・快適に利用しましょう。
●自転車安全利用五則