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令和5年(2023年)11月10日 定例市長記者会見

最終更新日:2023年11月10日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp 担当課の地図を見る
              1 お知らせ
                ・グリーン/ブルーボンドの発行について
               ・大洋デパート火災から50年の節目を迎えて
               ・熊本ヴォルターズ 熊本市民DAYの開催について

              2 質問
              (1)幹事社代表質問(朝日・KAB)
              (2)各社質問

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会見録


市長発表

発表に入ります前に、職員の不祥事についてお詫びを申し上げます。
去る10月24日、本市職員が飲酒運転により物損事故を引き起こしたことから、当該職員を10月30日付で懲戒免職処分といたしました。
飲酒運転の撲滅に向けて、全庁を挙げて取り組んでいる中、このような事案が発生しましたことを大変重く受け止めており、市民の皆様に深くお詫びを申し上げます。
改めて、法令遵守はもとより、常に全体の奉仕者としての強い自覚と緊張感を持って行動するよう、周知徹底を図り、また、市民の皆様からの信頼回復並びに再発防止に全力で取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、発表に入らせていただきます。

まず、本市初となりますグリーン/ブルーボンドの発行についてご説明いたします。こちらのモニターをご覧ください。
グリーンボンドは、「地球温暖化対策」や「自然環境の保全」など、環境問題の解決に繋がる取組、いわゆるグリーンプロジェクトに使うことを前提に市場から資金を調達するという市場公募債の一つで、近年、環境問題やSDGsへの関心の高まりもあり、投資家の皆さんからの注目を集めています。
本市では、地下水などの恵まれた自然環境の保全に加え、気候変動や生物多様性の損失などの地球規模の環境問題にも率先して取り組む姿勢を明確にしていくため、その資金使途を環境改善効果のある事業に限定をしたグリーン/ブルーボンドを発行させていただきます。
この、グリーン/ブルーボンドの発行にあたり必要なフレームワークについて、本日付で、第三者機関である株式会社日本格付研究所から、最上位の評価で認証を取得することができました。
地下水保全に関する取組など、いわゆるブループロジェクトについて第三者機関の認証を受けて発行する自治体は、西日本では熊本市が初めてとなる見込みです。
発行額は50億円で、年限は10年、発行単位は1,000万円、発行時期は12月を予定しておりまして、債券の取り扱いは、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の2社となります。
なお、これまで個人の方も購入可能と申し上げておりましたが、グリーン/ブルーボンドを購入する投資家の多くが法人であります現在の状況を踏まえまして、今回、法人向けのみの販売とすることといたしましたので、訂正をさせていただきます。
次にこちらのモニターをご覧ください。調達資金の使途としては、カーボンニュートラルの実現に向けた再エネ・省エネ対策、気候変動による自然災害の影響を軽減する防災・減災対策、公共下水道の整備等を予定しておりまして、このうち、公共下水道の整備など、地下水保全に関する取組を、ブループロジェクトということで位置づけております。
具体的には、「市電緑のじゅうたん事業」や「公用車への電気自動車の導入」のほか、「下水道の未普及地区解消などの公共下水道整備」などの事業を充当対象として予定しております。
グリーン/ブルーボンドの発行を通じまして、本市が環境問題に率先して取り組む姿勢を示すことで、他の自治体や事業者のESG投資に対する機運醸成を図りますとともに、市民の皆様をはじめ、幅広いステークホルダーの皆さまを巻き込みながら、持続可能な社会の実現に向けた取組をより一層進めてまいりたいと考えております。
是非、県内外の多くの投資家の皆様に、本市のグリーン/ブルーボンドを購入いただき、本市の環境施策の取組をご支援いただきたいと思います。

次に、今年で大洋デパート火災から50年の節目を迎える本市の取組についてでございます。今から50年前の昭和48年11月29日、多くの死者、負傷者をもたらした大洋デパート火災が発生いたしました。この火災で犠牲になられた104名の皆さま方に衷心より哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。
本市では、火災発生の翌年から、毎年、百貨店等の大規模な店舗への立入検査の実施や、有事の際における消火・避難等の対処訓練を実施いたしますとともに、市民の皆様に対して、様々なイベントや講習会等の機会を捉え、防火意識を高めていただく取組を継続してまいりました。
今年で50年目の節目を迎えるにあたり、大洋デパート火災の教訓を風化させない取組として、大規模店舗火災を想定した実践的な総合消防訓練を11月14日(火)午前9時から下通のCOCOSAにおいて、また、11月29日(水)午前9時からサクラマチクマモトを含む熊本桜町ビルにおいて実施いたします。
また、大洋デパート火災のパネル展を11月29日(水)から12月8日(金)までの10日間、熊本市役所1階ロビー及び消防局内の広域防災センターにおいて同時開催いたしますほか、各消防署においても、様々なイベント等の実施を予定しておりますので、市民の皆様には、是非、ご覧いただき、この機会に火災予防について今一度考えていただければと思います。
二度とこのような大惨事を招かぬよう取組を進めますとともに、この火災による教訓を風化させぬよう後世に語り継ぐことは、私たちの使命であり、市民の皆様の生命、財産を守るため、引き続き消防局を中心に全力を尽くしてまいります。

最後に、熊本ヴォルターズホームゲームにおける熊本市民DAYの開催についてお知らせいたします。こちらのモニターをご覧ください。毎年開催しておりますこの熊本市民DAYを11月25日(土)に熊本県立総合体育館において開催いたします。今季は現在のところ西地区2位と大変好調のヴォルターズですが、25日は東地区3位の青森ワッツとの対戦となります。
今回は、熊本市民DAY初の試みとして、本市と熊本ヴォルターズがコラボしたTシャツを配布いたします。こちらをご覧ください。
フロントには熊本城を背景とした応援メッセージが、バックには熊本市の「ひごまる」とヴォルターズの「ぼるたん」がデザインされており、当日会場において先着1,500名の皆様に配布いたします。
当日は、市内の小中学生200名を無料招待いたしますほか、来場者へのプレゼント抽選会などを実施いたしますので、多くの皆様に会場にお越しいただき、選手の皆様へ熱い声援をお送りいただきたいと思います。
なお、会場には駐車場がございませんので、会場にお越しの際は、公共交通機関をご利用いただきますようお願いいたします。
私からは以上です。

 

質疑応答

【記者】グリーン/ブルーボンドについてお伺いします。議会において説明いただいた際、西日本で初めてということでしたが、全国的に見ると岩手で発行されていたかと記憶しています。そのあたりの事実関係を教えていただきたいのが1点と、今回の具体的事例をみると、これだけ多くのことを行うのならば、50億円も結構早く使い果たしてしまうのではないかと思っています。例えばこれは第1弾として、今後も毎年継続的にやっていくのか、もしくはまず1回やってみてから2回目以降は検討されるのかどうか、以上2点を教えてください。

【市長】まず、今回のグリーン/ブルーボンドの取組について西日本初と申し上げましたのは、先行団体として令和5年(2023年)7月に岩手県債が発行されておりますので、岩手県に次ぐということで、西日本においては初めてになります。
ブループロジェクトに関しては、先行する自治体におきましては、岩手県が(発行しており)、恐らく他の自治体はまだ発行しておらず、これから検討されると思いますが、だいたい海洋の保全等を中心としたプロジェクトと位置付けられています。本市のブループロジェクトは、地下水保全に寄与する取組を中心としておりますので、そういう意味では全国初と言っても過言ではないと思っています。ですが事実関係としては、令和5年(2023年)7月にブループロジェクトということで岩手県債が発行されているということもありますから、控え目に言って西日本初という形にさせていただいき、発表しています。
いずれにしても、第三者機関の認証を受けて、しかも格付が非常に高いということですし、恐らく市場の投資家の皆さん方の関心も高いと思いますので、その辺の状況、反応も見ていきたいと思います。
そして2点目のご質問でありますが、もちろんこれだけの様々な事業を充当していくという意味では、最初にフレームワークを設定しなければならないことになっています。こうしたフレームの部分に関して、こういった事業とこういった事業をするので、それに充てますという形でボンドを発行することになります。ですので、新年度の事業で、こういったものをやりますということを折り込んでいる上で発行するという形になりますから、相当これは実効性が高いものだと言えるのではないかと思います。
まずは、今回こういう形で発行させていただいて、市場のリアクションが非常に大きければ、その分期待値が高いということになりますので、そうしたところでの資金の需要、また、どんなものに充当するかということは非常に重要になってきますので、そういったことも吟味しながら今後の展開を考えていきたいと思います。しかし、今はまだ発行して売れてるわけではありませんので、まずは発行させていただいて、皆さんには積極的に投資をしていただければと思っています。

【記者】大洋デパート火災から50年を迎えるにあたってお伺いします。昨年、市長は50回忌に参列なさっておられましたが、今年は先ほど発表されたイベントも含め、現状分かる範囲で、市長として足を運ばれるご予定があるものを教えてください。

【市長】50回忌は昨年ですので、そういったものはないと思いますが、例えば火災訓練の様子の視察、またパネル展示の視察などを考えております。日程はまだいろいろ調整をしている最中だと思います。
何か大きなセレモニーがあるわけではないのですが、こういう形で訓練を実際に行うということを、皆さんには見ていただいて、そしてパネル展も市役所の1階で、皆さん気軽にご覧いただけますので、ぜひ多くの方に(ご覧いただければと思います)。当時のことをご存じの方はまだ多く残っていらっしゃるとは思いますが、一方で私がちょうど幼稚園生のときの出来事でもありますので、今の若い世代の方はほとんど記憶にない、ご存じないことではないかなと思います。(若い)世代に継承していくという上でも、この大きなデパート火災というのは本当に最悪のものでありますので、こういった事故を二度と起こさないために、この教訓や記憶を継承していきたいと思っています。

【記者】先ほど大谷翔平選手が、全国2万の小学校にグローブを寄贈されました。市長の所感をお願いします。

【市長】やはりやることがすごいなと。全ての小学校にグローブをプレゼントされるということは、ある意味では世界最高レベルの野球選手からグローブが、熊本だけではなく日本の全ての小学校にプレゼントされるということですから、大谷選手の野球に対する愛を、ものすごく感じるニュースでもありましたし、心から感謝したいと思います。
熊本にも約90の小学校がありますので、それぞれ3つずつグローブが寄贈されるということになりますと、恐らく子どもたちも奪い合いになるんじゃないかと思いますが、そのグローブを使って野球をして、練習をした子どもたちが、早い人なら10年後ぐらいには、プロ野球選手になったりしているはずですよね。そうしますと、そういうこどもたちが大谷選手に憧れるというのと同時に、大谷選手と同じようなステージで頑張ろうという非常に大きな夢を抱くような素敵なプレゼントだなと思いますので、これは是非私も見てみたいなと思っているのですが、これを機に、多くの若い人々には希望を持っていただきたいと思いますし、大谷選手には改めて感謝を申し上げたいと思います。

【記者】熊本市を流れる井芹川から、有機フッ素化合物が検出された件について、市長の受け止めをお聞かせください。

【市長】PFOS、PFOAに関しましては、熊本市としてもこれまでいろいろと調査をしており、井戸水に関しても調査をしてきましたので、かなり積極的に環境の調査は行ってきたところです。河川に関しては、これまでの基準点で河川の調査もしていたのですが、そこでは超過は見られませんでした。ですので、こうした暫定指針値を超えたということが報道されたことは、非常に驚いております。
一方で、9月にいろいろと報道されたことを受けまして、私の方から、井芹川の現地確認など、水質調査については徹底的に確認をするように指示をして、既に昨日から水質検査に着手しております。ですので、こういった報道内容も含めて、特に熊本は水の都と言われる街でもありますし、また、水質が汚染されるということがあってはならないと思いますので、原因究明も含めて徹底的にいろいろな機関のみなさんと協力をしながら、プロジェクトチームを立ち上げていますので、ここを中心に、原因調査も含めて徹底して行っていきたいと思っています。

【記者】議員バッジについてお伺いします。大西市長が返却された時期とその理由について教えてください。

【市長】返却した時期については、前々回の記者会見の時に初めて質問を受けまして、ちょうど出張から帰ってきたばかりだったので、そういった話題になっているのは存じ上げなかったのですが、私としては、ちゃんと家に保管してありましたので、私の事務所のスタッフを通じて県の議会事務局に返却させていただきました。ですから、10月の中旬ぐらいかと思います。返却日をもう1度確認して、後ほど市政記者の皆さんにはお知らせしますが、そういったことで返却をしたということです。

【記者】有機フッ素化合物が検出された件でお伺いします。井芹川上流の鐙田橋周辺の数値が高いという調査結果ですが、その周辺は農作物が盛んな地域ということで、例えば現時点で取水制限などの対応策を講じられるお考えはありますか。

【市長】現時点で特に何か制限をするということは考えていませんが、実際として、例えば川の水を使ったことによって、どの程度農作物に影響があるのかということは、まだ科学的に証明もされていなければ、暫定基準値というものもまだ出されていませんので、今直ちにどうこうということは考えておりません。
ですが、やはり多くの皆さん方が心配なさっている状況もありますので、よりきちんとしたデータをしっかり取りながら、そして取水制限が必要になるような値が大体どのくらいなのかということがまだ分かりませんので、そこについては今後、国や関係機関と検討していきたいと思います。この件に関しては、極めて厳重に調査をしながら、対応をとっていきたいと思います。

【記者】周辺農家の方々に対して説明をしたり、何かしらの対応をされるご予定はありますか。

【市長】今のところはございません。ですが、ニュース等で不安に思っておられる方も非常に多いと思いますので、分かる限りのことをお知らせするように、農水局などと連携しながら、例えばそういう情報提供(を行うことについては)、昨日正式に熊本市として調査をしたデータはまだ出ていませんので、それらを踏まえて、しっかり検討していきたいと思います。
いずれにしましても、皆さんが心配にならないような形にしたいと思います。私どもとしては、このPFOS、PFOAに関しては、特別のプロジェクトチームを立ち上げ、様々な担当が入っていますので、皆さんに安心していただけるように全力で取り組んでいきたいと思います。

【記者】昨日から井芹川の水質調査が開始されたとのことでしたが、これまで追加調査の結果を随時公表されていると思います。井芹川も含めて、次はどういったタイミングでの公表を考えていらっしゃいますか。

【市長】当然、様々な水質やいろいろなものを検査して、どんな状況になっているのかということは、全体像を把握した上で皆さんに適切にお知らせをしたいと思っています。その結果、例えばどういう影響があるのか、または心配するような状況にないのか等、これはまだいろんな基準値がよく分からないということもありますが、今の国の暫定基準値が、直接それを飲み続けても大きな問題、健康的な被害に陥らないというのが、暫定の基準値となっていますので、そういったところから考えていくと、こうだと言えるのかなと思います。
ですので、そういった情報提供をできるだけ農家の皆さんや周辺の地域の皆さんにお知らせをしていくことが、非常に大事だと思っていますので、できるだけ分かりやすく、誤解がないような形でちゃんとしたエビデンスを持って、話せるところはきちんとお伝えし、また、いろいろな研究者の皆さん方と現在検討してる段階の事はこういうことなんだとか、リスクがどのくらいあるのかということも含めて、分かりやすくお示しをしたいと思います。
まだ、時期的には何月ということは言えませんが、熊本市として調査したデータがある程度把握できる状況になったときには、きちんとお知らせをしたいと考えています。

【記者】今朝、北海道の一部の新聞で、熊本市と札幌市で半導体に関する連携協定を大西市長が締結する意向であるという報道がありました。その事実確認と、もし事実であれば狙いや目的、また締結の内容や今後の見通しについて教えてください。

【市長】一昨日、北海道の札幌市と熊本市で、防災の連携協定を締結させていただきました。このときに、北海道建設新聞の方からのインタビューを受けた際の質問で、「防災の協定だけにとどまらず、北海道と熊本県がいろいろな連携をしているように、(札幌市と熊本市も)今後半導体関連に関しても連携し、協定などを結ぶ必要があるかと思いますがいかがですか」という問いがございました。
それに対して私からは、やはりそういった連携を深めていくということは、非常に有意義であるということ、そして、特に札幌市のお隣の千歳市に、ラピダスのような最先端の半導体工場を国家プロジェクトとして立地される予定になっていますが、熊本では熊本市のお隣の菊陽町で、同じようにTSMCというJASMの大きなプロジェクトが動いているということで、非常に環境が似ています。そうしますと、やはり同じような都市の課題や、経済やいろいろなものに与える影響などを、お互いに情報交換をしながら、よりよい地域づくりのためにいろいろできるのではないかと考えますので、そういう意味では、連携協定を結ぶこともイメージしながら、これから取り組んでいきたいと申し上げました。
ですので、まだ連携協定を結ぶということが先方と合意されたとか、そういうことではなくて、私の中の頭のイメージの中で、そういったことをやることが非常に有意義になるのではないかと考えています。懇談の中ではありますが、秋元札幌市長とは、防災だけに限らず非常に環境が似ていますよねと。それから、今後、北海道と熊本のチャーター便なども検討されるというようなことも、県からも伺っていましたので、そうなりますと経済面での半導体分野の連携だけでなく、観光面さらにはいろいろな連携(をすることができ)、発展出来そうですねということをお話させていただいております。今後の展開の中で、まずは情報交換を両市の事務レベルで始めて、その中から今後の連携協定までいくのかどうかも含めて、検討していきたいと考えております。ただ私としては、前向きに考えるべきではないかと思っています。

【記者】連携協定に向けて具体的に動いているわけではないというお話でしたが、これまで札幌市と情報交換を行ったことはありますか。

【市長】事務レベルで恐らくいろいろなことをやっていると思います。私自身が直接秋元市長と情報交換したのは、一昨日の連携協定の後、懇談をさせていただいたので、その時になります。北海道の鈴木知事と熊本県の蒲島知事とでいろんな連携を模索されていますし、熊本の方が少し先行していたので、その事を北海道や札幌市はキャッチアップしたいという思いを持っておられますので、恐らく今後、熊本に札幌市からお越しになったりすることも十分あり得るのではないかと思います。(現状では)事務レベルで、情報交換のレベルで行っていると思います。

【記者】札幌市から特にどういう情報が欲しいとか、熊本市からこういった情報を提供したらいいんじゃないか等、情報交換の具体的な中身について想定されていることはありますか。

【市長】まだそこまで(具体的なもの)はありませんが、既に出ている課題として、交通の問題や雇用の問題、それから最先端の半導体産業に寄与するような人材をどのように育成するのか、そういう意味では大学での状況であったり、それから、例えばお子さん、研究者が世界からお越しになったときに、海外の研究者の皆さん方の子弟を、今、熊本であればインターナショナルスクールなどいろいろなところがありますが、受け皿をどうしたらいいかという教育面の課題であるとか、住環境の面、それから千歳市と札幌市の距離感と、熊本市と菊陽町の距離感では違うと言えば違いますが、規模的にもかなり大きなプロジェクトでもあるので、近接する政令指定都市という意味では、課題が共有できると考えております。
今後、秋元市長とは、来週指定都市市長会でお会いしますので、そういった話もまた少し深まっていくのではないかと思っています。

【記者】グリーン/ブルーボンドについてお伺いします。法人を購入対象とされたという事ですが、理由を改めて聞かせていただきたいのと、使途について、特に地下水保全の取組について使われるということですが、この点について市長の所感をお願いします。

【市長】グリーン/ブルーボンドについては、個人でも買えないことはないですよ、と以前の記者会見(各社合同での取材)で申し上げたかと思います。ですが、実際に発行の業務など、いろいろな対応をする中で、個人向けと法人向けを分けて手続きをしなければいけないということで、非常に煩雑になってしまうということであり、また、投資家を募集する際、日銀政策の影響でこのグリーン/ブルーボンドを購入する投資家は法人の方がほとんどを占めているということもありますので、そうならばそういった煩雑な手続きを踏まずに、まずは法人向けという形で、これを発行して購入していただくことが適切であろうということで、今後は市場動向を見ながら、来年度以降どういう形でやるのかということについて、検討していきたいと思います。
それから、使途の部分に関して、地下水の保全ということで言えば、特に下水道の整備です。基本的には、グリーン/ブルーボンドに当てるものというのは、ふわっとした形のものではなく、きちんとした事業になりますので、公共下水道の整備を進めることによって、地下水への影響を低減させるということ、ある意味では地下水の質も含めてのものにつながっていく(と考えています)。
また、下水道関係の事業、公共下水道の整備をすることによって、地下水の汚染を減らしていくということもありますが、エネルギーとして見た場合に、やはり下水道分野というのは、投資をすることによって温暖化防止や様々なもの、環境負荷などを低減させる大きなプロジェクトとして非常に期待をされているところがありますので、そうしたことにしっかり充てていこうと考えているところです。

【記者】先日(11月3日)金曜日に開催された「市長とドンドン語ろう」についてお伺いします。市内在住の外国人を対象に開催されましたが、終わった後インターネットなどで、いわゆる炎上といいますか、取り上げられていろいろな意見が出たかと思います。このことについて、市長の受け止めをお願いします。

【市長】「市長とドンドン語ろう!~熊本に住む外国人の皆さんと~」を行ったことに対していろいろ報道等もあり、それに対するリアクションもあったということですから、ほとんどが誤解であったということなんだろうと思います。ですから、私としては、誤解をされている方がいらっしゃるということで、こういう背景だったということを改めて(X(旧:ツイッター)に)ポストさせていただいたということで、それを見て納得をしたという方が非常に多かったので、ある意味では冷静に皆さんには見ていただいたのかなと思っています。
(当日は)参加者の方から、いろんな熊本の生活について非常に満足をしているとか、不満の声よりも、そういう声が最初にきちんと上がったうえで、記者の皆さんは取材をされたので分かられると思うのですが、非常に好意的な意見が大半であったということ、それから、自分たちの国のルールに合わせろなどと言われた人は1人もいませんし、そんな発言もなかったわけです。
ただ、表面的に、どうしても少ない文字数や限られたワードで、インターネット等で拡散をしてしまうという性格がある以上、その部分に関して、補足的な説明をしなければ誤解を与えてしまい、どんどんひとりでに炎上してしまうということにつながるなと、改めて思いました。私もX(旧:ツイッター)の発信については、長く文章が書けるように認証マークを取得したので、できるだけそうやって(言葉足らずにならないように)書くようにしているのですが、メディアの皆さんにもぜひ、どうしても一部のところだけを切り取って誤解されることがあるので、できるだけその背景であるとか、雰囲気であるとか、例えば映像があれば流していただくと、より分かりやすいのかなと思います。
(今回は)誤解があるので、私が解説(補足説明)を新たに投稿したことによって、多くの方が認識されて、それは誤解して申し訳なかったというような反応も私にありましたので、そういう意味では、多くの皆さんはきちんと情報さえお伝えすれば、冷静に判断していただけるのではないかなと思いました。
ですので、文言がどうこうということも自治基本条例のことでありましたが、それだけではなく、こういう実質的に皆さんが向かい合って話し合うという機会を、できるだけたくさんつくることによって、相互理解が生まれます。今回は誤解があったり炎上したりしましたが、そのことが逆に言えば、災い転じて福となすように我々政治行政の側がきちんとリードしていく、そういう環境をつくっていくということが改めて必要だなと思いました。
確認をしたところ、特に参加された外国人の方が何か攻撃にさらされているとか、批判にさらされているということはありませんので、安心をしているところではあります。丁寧にいろいろな発信をしていきたいと思っています。

【記者】本庁舎の整備に関してお伺いします。前回の記者会見でもお話をしていただきましたが、マーケットサウンディングの調査期間が10月までで終了し、前回は12月議会までに結果が分かればとおっしゃっていましたが、現在の状況を可能な限り教えてください。

【市長】サウンディング調査に関しましては、有識者会議でも、できるだけ民間活力の活用が重要な要素であるということでお話をいただきましたので、様々な提案やアイデアをいただきたいということで、民間事業者の皆さんからのサウンディングを行ってまいりました。9月から10月にかけて様々な対話を行ってきたわけですが、やはり約1か月での期間でというとこれだけ大きなプロジェクトになりますと時間が短いということもあり、今、参加のプロジェクト、法人数も結構多くなってきているということもありまして、(参加されている)皆さんから、提案の中でもう少し期間が欲しいというお話がございました。ですので担当課に対しても、門戸を開いて一応10月末までにということでやっていますが、もっとお話をしたいという方がいらっしゃるということでしたので、幅広く民間事業者の皆さんのご意見、ご提案を受け付けていくように、継続するようにということで、私から指示をしております。
サウンディングをご希望される事業者の皆さんには、ぜひ、まだまだお話は聞いていきますので、継続して担当課の方にお問合せいただければと思います。それで、今出ている内容については、まだ私に全部(の報告)が上がっているわけではありませんので、これからいろんなポイントについて(私に報告があり)、こういう提案があったということに関するある程度の概略については、12月の議会において、民間事業者のいろいろなノウハウが含まれているので、どこまで出せるかということは確認をしながら、ポイントの部分に関して、議会にもご説明ができるようにしたいと思っています。
今、いろいろなアイデアがたくさん出ている最中なので、それを止めずに継続しながら、できるだけ成熟したものを得たいなと思っていますし、その上で我々熊本市としての考え方をまとめたいと思います。そのためには、今のマーケットサウンディングを実施している状況からすると、もう少し期間が必要かなと捉えているところです。

【記者】市長から継続するように指示されたということでしたが、これまで提案していない、手を挙げていない事業者でも、今から申込みをして調査に参加できるという認識でよろしいでしょうか。

【市長】そうですね、そうしたいと思っています。というのが、なかなか時間が限られている中で、まだまだこんなアイデアがあるんだけど出せなかった、ということもあるかと思いますので、そういう方がいらっしゃるのであれば、ぜひお聞きしたいと思っています。

【記者】そうなると、改めて調査期間の期限を市長はどのようにお考えですか。

【市長】期限は特に考えていませんが、10月末までとして区切る必要が果たしてあったのかということです。民間事業者の提案というのは、常にいろいろなことを吟味しながら出してこられるので、そういう意味では新しい知見も入ってくると思います。ですので、ある程度の期限はありながらも、区切ってしまってそれ以上は聞きませんということになりますと、いい提案を逃してしまうことになるのかなと思いましたので、できるだけ可能性は幅広く受け付けたいと思います。ただそうは言っても、ある程度それが出尽くすようなことがあると思いますので、そこは大体の状況を見ながら判断をしていきたいと思いますが、我々が考え方をまとめるにあたって、それに資するだけのものが出てくれば、それが1番より良いものをつくることに繋がっていくのかなと思いますので、あまり限定をせずに、良いアイデアはできるだけ取り込んでいくようにと考えています。

【記者】これまで何社からか提案があったというご説明でしたが、現状出そろっている提案内容というのは、熊本市からすると物足りないとか、例えば具体的な場所や事業効果、それから合併推進債の活用の可能性についてなど、市の欲しい提案と一致しない部分があったからなのでしょうか。

【市長】そうではなくて、まだまだアイデアがどんどん出ていますので、ここで区切るといろいろなアイデアが出そうなところを制限してしまうことになり、少しもったいないかなということです。
我々がいろいろと方針を決める上でも、例えば、こういうやり方をすれば安くできる、早くできる、もっと市民の皆さんに広がるものができるといった、いろいろな提案はあると思いますので、それは、ある程度出そろったものをまとめてからということになるかと思います。

【記者】前回の記者会見では12月議会において、中間的な報告等出せる範囲で報告できればとおっしゃっていましたが、その点考えに変わりはないかということ、また合併推進債を活用するための期限があったかと思うのですが、そこへの影響はないのでしょうか。

【市長】基本的には、12月の議会で現在分かっている範囲の中で、概要、アウトラインについては、お示しをしたいなと思っていますので、その点に変わりはありません。今の中間段階での報告という形になるかと思いますが、お示しをします。
合併推進債については、当然期限が決まっていますが、推進債を使うために変更するということではなくて、良いものをつくるために推進債を使えれば1番いいということですので、そういう意味では、国とも今協議をしながらどういう形で活用できるのか、それに間に合うようにするためにどうしたらいいのかなど、手法や民間からのご提案も含めて、今確認をしている最中です。

【記者】グリーン/ブルーボンドについてお伺いします。この使い道については、来年度当初予算に盛り込む予定なのか、また別のスキームをお考えなのかを教えてください。

【市長】既に実施する事業を、ある程度固めた上で出していますので、新たに新規事業をばんばんやるということではなく、この資金が調達できるということの中で、来年度の事業にその財源を充当していくイメージで考えていただければいいかなと思います。
そういことでよろしいですか(事務局への問いかけ)。

【事務局】既に議決をいただいている令和5年度予算の地方債がございますが、その財源に充てていくということです。従って、これを発行して新たな予算を計上するということではなくて、既に予算において認めていただいている財源に、このグリーン/ブルーボンドを使っていくということです。

【記者】有機フッ素化合物が井芹川から検出された件についてお伺いします。原因場所の調査を急ぐべきだという声が専門家からも出ている一方で、当該河川は2級河川であり、これは県の管理であると思うのですが、県との役割分担を含めてどのような工程を考えておられるのかを教えてください。

【市長】まず熊本市としては、検査、今の状況のデータを徹底的に集めることが必要と思っています。当然このPFOS、PFOAに関しては、環境の問題もありますし、(県が)河川の管理者ということもありますが、河川の管理上だけではなく、流域全部にどう影響しているかということを解明していかなければなりませんので、そういう意味では県との協力をしっかりやっていくことが必要かと思っています。

【記者】報道が出てから現在まで、市に苦情やお問合せがあれば、件数や内容も含めて教えてください。

【市長】今のところございません。

【記者】市長とドンドン語ろうについてお伺いします。市長が、翌日のX(旧:ツイッター)で説明されて、その後私が見たところ、多くの方は納得されていましたが、ちらほらと、納得されずに外国人を甘やかすなという主張をなさっている方がいて、これは、自治基本条例改正のパブリックコメントの意見にも通ずるような人たちの声だと私は感じたのですが、市長の所感をお聞かせください。

【市長】いろいろな意見を持つ人がいらっしゃいますので、必ずしも全体像を理解しないで、そういう発言をされている方も多いなと思いました。ですから、この現場に来て実際にそういうお話を聞いている様子や、やり取りを聞いた方は恐らくそういう感情は抱かないと思いますが、一方で、外国人などをけしからんのだと主張をされる方は、一部にはいらっしゃるかもしれませんが、概ね私が再度ポストしたことで納得されているので、これが大多数ではないかなと思います。
極端な意見を言う方はいらっしゃるとは思いますが、それはそれとして、そういうご意見があるということも踏まえながらも、「ドンドン語ろう!」や、外国人の方のご意見を行政の中で参考にさせていただくということに関して、何ら影響を与えるものではないかなと思っています。

【記者】市長のX(旧:ツイッター)の中で、「市長とドンドン語ろう!」はもちろん今回の外国人だけを対象に行っているのではありません。その証拠に、これまでの議事録はホームページ見てくださいということで、区役所版や産業版などのページを見て納得された方も多かったと思いますが、今回の議事録を見たいと思っている方がきっと大勢いらっしゃると思いますが、今回の「市長とドンドン語ろう!」の議事録は、いつ頃公開される予定ですか。

【市長】少しお時間をいただければと思います。この記者会見のやりとりも動画で配信していますが、(質疑応答などの)議事録としては少しお時間をいただいています。ですが、私の発表に関しては全部即日出しますので、皆さんには見ていただいるのですが、少しお時間をいただければと思います。
ただいずれにしても、これはきちんとオープンにされるものであり、その時に誤解を生まないようにしたいと思います。言葉の問題で、どうしても通訳の方が入ったりということもありましたのでそこは丁寧に、意図が曲がって通じないようにきちんと整える必要があるかなと思います。そういったことをしっかり分かっていただくようにしたいと思っています。

【記者】先ほど発言の中で、攻撃された人はいないという事でしたが、インターネット等で騒動が起こった後に改めて確認された上で、直接外国人の方への攻撃がなかったという認識でよろしいですか。

【市長】参加者の方に確認をしたところ、問題なかったということです。補足がありますか(事務局に問いかけ)。

【事務局】当日参加された方に、いかがでしたかという確認をしている最中でございます。今のところ特に問題ないということですが、まだ全員に聞けていませんので、取り急ぎ確認作業を行っております。

【市長】すみません、確認している最中です。この記者会見までに私が聞いている範囲の中ではということです。

以上
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