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令和6年(2024年)4月24日 定例市長記者会見

最終更新日:2024年4月24日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp 担当課の地図を見る
                      1 四国地方で発生した地震について

                      2 お知らせ
                       ・「熊本城ホール開業5周年記念事業」について
                       
                      3 質問
                      (1)幹事社代表質問(西日本・TKU)

会見録


市長発表

はじめに、4月17日に四国地方で発生しました地震についてでございます。
まず、この地震により被害にあわれた全ての皆様に心からお見舞い申し上げます。今回発生した地震では、熊本においても緊急地震速報が発表されまして、8年前の熊本地震を思い起こされた方も多かったのではないかと思います。
本年1月には、石川県を中心に甚大な被害をもたらした能登半島地震が発生しており、改めて、災害はいつ、どこで発生するか予測できず、日頃からの備えが非常に重要であると強く感じたところです。
一方で、本市が昨年12月に実施した市民アンケートでは、「地震の記憶や教訓が忘れがちになっている」と答えた方が6割を超えるなど、時間とともに風化が進む中で、熊本地震の記憶や教訓を次の世代に伝えるため、本市におきましても様々な取組を実施しております。
4月14日に開催した「熊本地震の日」周知啓発イベント「防災パーク」では、昨年を上回る3,500名の方々にご来場いただき、私も参加したシェイクアウト訓練や防災に関するステージイベント、各ブースでの体験を通じて、幅広い世代の方に災害に対する備えの重要性をお伝えできたと考えております。
市民の皆様におかれましては、ご家庭や職場の防災対策、特に備蓄物資などについて改めてご確認いただき、発生が予測できない災害への備えを徹底いただきますようお願いいたします。
それでは、発表に入らせていただきます。

「熊本城ホール開業5周年記念事業」についてお知らせいたします。こちらのモニターをご覧ください。動画が流れます。
ご覧いただきましたとおり、熊本城ホールは令和元年12月のグランドオープンから今年で5周年を迎えます。この間、コロナ禍による厳しい時期もございましたが、「第4回アジア・太平洋水サミット」などの国際会議の開催、あるいは、各種学会、日本を代表するアーティストによるコンサートや地元学校の発表会など、これまで、延べ約5,400回、190万人以上の方々に熊本城ホールをご利用・ご来場いただいており、この場をお借りして心から感謝申し上げます。
5周年の節目となります今年度は、「開業5周年記念事業」として様々な催事を実施する予定であり、今後、多くの皆様に楽しんでいただけるようなイベントや、これまでお世話になったアーティストの方々による「開業5周年」を記念する冠コンサートなどを開催し、5年分の感謝を皆様にお伝えしたいと考えております。
この度、その第一弾として、市民や全国の皆様に、熊本城ホールをより身近に感じてもらえるスペシャル企画「熊本城ホールバックステージツアー」を、5月18日(土)に開催することとしました。
このツアーでは、普段入ることが出来ないメインホールの舞台裏で、照明や大型スクリーンなどの舞台設備を間近に見ていただきますほか、アーティストの方が利用する楽屋や、災害に備えるバックヤードの備蓄倉庫、熊本城や阿蘇山が眺望できるホワイエを見学するなど、多様な体験をしていただく予定です。
また、実際に、メインホールの舞台上でマイクを握り、スポットライトを浴びていただく体験ができるなど、アーティストのような体験ができる特別なプログラムをご用意しております。ツアーへのお申込みは、明日、4月25日(木)から5月9日(木)まで、熊本城ホール公式ホームページで受け付けをしております。参加は無料です。
なお、このツアーは、今後も継続的に開催する予定としており、夏休みにはこどもを対象とした特別企画を設けるなど、多くの皆様にホールの魅力を体感していただきたいと思っております。このほか、第2弾、第3弾と多くの皆様に喜んで頂けるイベントを実施してまいりますので、今後の発表を楽しみにお待ちください。
本市では、「開業5周年記念事業」を通じて、熊本城ホールが、周辺施設も含め、更なる賑わい創出の拠点となるよう取り組んでまいります。

私からは以上です。

質疑応答

【記者】熊本城ホール5周年記念事業についてお伺いします。バックステージツアーを継続して行われるということですが、例えば夏休み中は毎週末に行われるなど、何か具体的に決まっていることがあれば教えてください。

【市長】夏休みのことは、私は承知していませんので、担当部局よりご説明します。

【事務局】バックステージツアーの第2回以降につきましては、現在詳細等は決まっておらず、施設の利用予約等を考慮しながら実施したいと考えています。詳細が決まり次第、報道機関の皆様には、改めてお伝えします。

【記者】交通渋滞に関連してお伺いします。一昨日(4月22日)、菊陽町が交通量調査を実施していますが、菊陽町から情報共有があったのかを教えてください。また、熊本市で独自の調査を予定しているのであれば、詳細等を教えてください。

【市長】渋滞に関しましては、非常に多くの皆さん方の関心事でもありますし、大きな社会問題にもなっています。私も報道で、菊陽町で渋滞の実態調査が行われていることを承知しています。本市の都市建設部局に、菊陽町からもデータをいただきながら、特に菊陽町の町の中のエリアを中心に調査されていると思いますので、それと熊本市も過去に行った渋滞の実態調査のデータがありますので、そういった状況と合わせながら、繋がっていますので、町と熊本市、都市圏域全体の渋滞の状況を俯瞰して見ていく必要があると思っています。
また、熊本市では、本年4月から職員を1名、菊陽町に出向させています。所属は都市建設部門ではありませんが、政策部門の職員といろいろ連携をとりながら、情報を共有し、菊陽町と熊本市、さらには県全体で一緒に考えていく課題でもあると思いますので、いろいろな情報を共有したいと思っております。
それから、パーソントリップ調査については、長い期間行われますが、これは熊本都市圏の人の動きを捉えた調査のことであり、本市でも過去に何度か実施しており、これはかなり大がかりで、たくさん予算もかかることから、県や市、関係自治体もあわせて調査を行います。今、調査を行っている最中だと思いますので、その結果はまだ出ていませんが、それらを反映し、都市建設局が、いろいろな自治体との連携を図りながら、例えば、今後の公共交通の在り方や道路整備のプログラム等、こういったものに生かしていけるようにするということですので、いろいろな調査を通じながらやっています。渋滞の実態調査等々も、環境がどんどん変化していきますし、調査に一定の費用もかかりますので、議会ともご相談しながらということになりますが、適宜、的確な調査を行いながら、対策を講じていきたいと考えています。

【記者】今、お答えの中にありました、熊本市から菊陽町に出向されている1名の職員の方に関して、どのような職務に従事されているのでしょうか。

【市長】本市の財政を担当していた職員で、政策企画課付けで菊陽町に4月から出向しています。また、菊陽町からも1名受け入れをさせていただいています。都市建設部門や政策部門ではなく、健康福祉部門だったと思いますが、これは確認させていただきますが、相互の人事交流を行っています。本市からの出向者は、菊陽町では、総務企画部門に配置されていると承知しておりますが、正確な部署名等は、後ほど人事担当部局よりお知らせをさせていただきます。このように、都市圏域でも人事交流を進めながら、都市圏域全体のいろいろな政策課題、特に菊陽町は、立地のあるTSMCも含めて大きな変化を起こしている地域でもありますので、常にそういった情報を一緒になって捉えることが必要と思っています。人事交流は、今後も積極的に行っていきたいと考えています。

【記者】菊陽町との人事交流は今年度から始められたのですか。

【市長】初めてです。研修等でのやりとりはあったかと思いますが、人事交流という形での交流は、これまでありませんでした。

【記者】TSMCの熊本進出を機に連携するといった狙いがあると思うのですが、熊本市として、出向した職員に特に期待していることがあれば教えてください。

【市長】特に、本市から何かを調査するという目的ではなく、菊陽町は都市としても大きく変化していますので、本市職員も経験を積むという意味で大きいということ、それからTSMCの進出によってどういった変化が起こっているのかは、現場(菊陽町)で感じていることと、熊本市内で感じていることは少し違うはずですので、その課題意識をしっかり共有できるようにすることが、派遣する目的として大きいかなと思っています。
今回、菊陽町の𠮷本町長と相互にお話をしながら決めさせていただきましたが、𠮷本町長からは、子育て支援や保育など、いろいろな課題がある中で、菊陽町としてのスキルを高めたい、菊陽町職員が、熊本市のようないろいろな事例があって、人口が大きいところで様々なスキルを身につけられるのは非常にありがたいというお声もいただきましたので、今、(菊陽町の職員が、)本市のどの部署に配属されているのかは、後程、正確にお伝えしますが、これは非常に意味が大きい人事交流ではないかなと思っています。

【記者】本庁舎整備に関してお伺いします。庁舎整備に関する市民説明会が行われていて、現時点で3回実施されましたが、参加された市民の方からは、建て替えの必要性も含めて様々な意見が出ています。途中ではありますが、現状の市長の受け止めをお聞かせください。

【市長】現在の耐震性能に関するご質問、それから、新庁舎の規模、建設地や現庁舎の敷地の利活用など、そういったいろいろなご意見をいただいていると報告を受けております。(市民説明会では、)実際にいろいろな疑問点も含めて、動画でありますとか、職員も説明しています。時間や場所が限られていますので、どうしてもご都合が合わない市民の方もいらっしゃるかと思いますが、お越しいただいた方からは、多様なご意見をいただいておりまして、建設に賛成だ、反対だ、と(意見が)偏っている状況ではないと報告を受けています。日時を選ばず情報に触れていただけるように、インターネットによる動画配信もあわせて進めております。インターネットの環境がない方は、最寄りの区役所や総合出張所までお越しいただくことで、動画をご覧いただけます。それから、各区で実施する10回の現地説明会と、3種類の方法で情報提供を行っていますので、ご都合に合わせて、一人でも多くの方に情報に触れていただいて、ご意見をいただきたいと考えています。

【記者】本庁舎建替の候補地に関してお伺いします。現在の4か所の他にも、市民の方からは適切な場所はあるのではないかという意見も出されていましたが、秋には建設地を決定されるということで、現在の候補地以外で決定されることもあり得るのか、また様々ある市民の方の意見は、どのように考慮されていくのかを教えてください。

【市長】いろいろなご意見が出るのは、皆さんのさまざまな発想やお考えがあってのことで、我々も参考にできる部分は、どんどん取り入れていきたいと思っていますが、お示しした4か所の場所は、例えば相手との交渉の中で、土地が確保できるのではないか、いろいろな形で利活用が円滑に進むのではないか、ということも含めて、このエリアで絞っていく方向で検討を進めています。「検討支援業務」ということで、そういった場所等々を検討する支援業務も、(委託業者を)プロポーザルで決定させていただきましたので、専門の皆さん方がいろいろな比較検討を行い、その中で、時間もある程度限られた部分はありますので、建設地の選定の基本的な考え方の整理や建設工事の比較検討に必要なデータの収集、それから分析等といったことをしっかり行っていただいて、市民のみなさんにご理解いただけるような内容をお示ししたいと考えています。

【記者】人事交流についてお尋ねします。熊本県では、新しい知事に変わって1週間ほど経ちました。市長は以前から県・市の連携をさらに深めていくというお話をされていましたが、今後、県との人事交流の拡充など、何か検討していることがあれば教えてください。

【市長】熊本県との連携というのは極めて重要で、特に、これから先10年ぐらいのスパンで考えたときに、TSMCの第2工場ができるということや、他にも企業集積の可能性もあるということで、大きく環境が変化をしていること、それから、人口減少の中でどうやって地域を活性化していくかということに関しては、例えば九州においては、福岡がその拠点のダム効果、(つまり)関東圏や他の地域に人が流出しないという効果があると思いますが、熊本県内でいえば、熊本市がその役割を担っていると思います。
県全体の発展を支えていく熊本市、熊本都市圏というのは非常に重要になってくると思います。そう考えますと、熊本県政において、いろいろな形で施策を展開していく上でも、熊本市とさらに連携を深めることが、より確度の高い政策の実現につながっていくと思いますので、交流はさらに深める必要があると思っています。
私が市長に就任してから、かなり積極的に人事交流を行っています。従来からやっている部分もあったのですが、現在、県から熊本市へは、県警も含めて13人の職員が出向しています。それから熊本市から熊本県へは、9名の職員を派遣しており、人事交流をこの規模でやっている政令指定都市と県というのは、全国でも稀だと思います。多分このレベルではないのではないでしょうか。九州内でも、福岡県と福岡市が人事交流をしているという話は聞いたことはありません。これは、お調べいただかないと(正確なことは)分からないことですが。このように、共に連携しながら、県民の幸せのため、そして熊本市民の幸せのために頑張っています。特に今、木村知事もどんどん発信されていますが、渋滞問題は木村知事の1丁目1番地の政策になろうかと思います。私もその点を重要政策として掲げ、様々な取組をやっています。しかし、これは熊本市単独でできることではありませんので、熊本市と熊本県、そして近隣の都市圏の市町村などとの連携をさらに深めることが非常に重要です。現在はこの人数で人事交流をしていますが、今後、必要に応じてさらなる人事交流も可能性としてはあり得ると考えています。

【記者】熊本城マラソンに関してお伺いします。昨日、熊本城マラソン実行・運営委員会で来年の開催が決定しましたが、改めて大会の概要と期待することを教えてください。

【市長】熊本城マラソンは、本当に多くの皆さんから大変人気のある大会になっております。コロナ禍により、前回大会は定員を1万1千人としておりましたが、今回の2024年大会は1万3千人に戻して、多くのランナーの皆さんにご参加いただきました。そして、何といっても沿道の応援が27万6千人と過去最大で、沿道が応援をする方々で埋め尽くされたということで、ランナーの皆さんからも非常に評価が高く、「熊本城マラソンは、応援する人が非常に多く、励まされるので完走しなければ」「途中でくじけそうになるけど応援する人がいるから足を止められない」など、いろいろな声があって、完走率が9割以上と非常に高い大会となっています。今年度は、2025年2月16日に熊本城マラソンを開催する予定であり、ぜひ多くのランナーの皆さんにご参加いただき、熊本の熱い応援の空気を味わって、完走を目指して頑張っていただきたいなと思っております。

【記者】交通渋滞に関連してお伺いします。公共交通の利用促進に向けて、熊本市でも様々な施策が動き出していますが、今年度の予算の中に、熊本市電の新たな車両の導入事業費が組み込まれていました。新車両の検討状況と導入や運行に向けた具体的なスケジュールを教えてください。

【市長】熊本市電に関しましては、8月にちょうど100周年という大きな節目を迎えます。多くの皆様方に熊本市電をご利用いただいており、本当に心から感謝申し上げます。(熊本市電は)100年前に整備され、当時はまだ自家用車を持つ方が少なかったものですから、非常に重要な市民の足となっていました。(当時は、)たくさんの路線がありまして、川尻まで延びていたり、上熊本から藤崎宮前方面に行くことができたり、浄行寺から子飼橋方面もありましたし、南熊本から辛島町にいく事が出来たりと、様々なルートがあったのですが、時代の流れとモータリゼーションの進展に伴って路線が廃止されて、道路の車線等を確保するためにという理由で、どんどん減っていきました。過去の議論の中では、恐らく市電を廃止してしまおうという議論もあったかと思いますが、過去の市議会において、これは残そうということで現在の路線が残っているということです。ここを大事にしながら、延伸についても、東町線の延伸に関して、これから高度化計画が国から認められましたら、次のステップへ移ることになります。この基幹公共交通軸である市電、いわゆる路面電車を充実させていくことが非常に重要です。その中でも、大きな課題となっているのが、積み残しです。車両が古く、しかも1両編成の車両が多く、特に朝夕のラッシュ時には満員の状態になり、多くの利用者の方が乗ることができず、大変ご不便をおかけしていることから、輸送力を強化する必要があるということで計画的にこれを進めてきました。ですが、どうしても交通事業の会計の中で行われるもので、収支等々もあり、なかなか簡単に増やせないという事情もあったのですが、今回、3両編成の車両を2機購入することで予算を計上し、現在車両を作っていますので、今年中にこの車両が入ることになります。具体的な時期は(未定ですが)、8月には間に合わないです。8月に間に合えばいいなと話をしていたのですが、まだ車両を作っている最中です。恐らく近々完成するとは思うのですが、年内には車両が導入出来ると聞いております。3両編成が2機入り、輸送力はかなり増すだろうと思いますので、ぜひご期待いただきたいと思いますし、来年以降も車両を追加でどんどん導入していくということで、計画を作っています。皆さん方が快適に乗れるような環境を、さらに作ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。車両が熊本に届く、あるいは、報道機関の皆さんにお披露目できる段階になりましたら、改めてプレスリリースをさせていただきますので、乞うご期待ということでお待ちいただければと思います。

【記者】市電の利用を含めて、交通渋滞に対してどのようにご対応されていくのかを、お聞かせください。

【市長】交通渋滞を一朝一夕に解消することはなかなか難しいことですが、一方で、交通渋滞の緩和を多くの方が求めています。そこで、混雑しそうな時期も含めて、これまで何度か社会実験として「バス・電車無料の日」や「100円ウイーク」を実施してきました。このデータを整理しながら、いかに効果的に皆さんに公共交通を利用していただけるような政策がとれるかということを研究しております。例えば、1割の方が自家用車から公共交通に乗換えていただくだけで、渋滞は半減するというような検討結果も出ていますので、それが実証できるように、我々としては積極的に公共交通の利用を進めていきたい。一方で、課題があります。運転士不足です。市電においてもバスにおいても、公共交通を担う運転士さんが不足しています。今朝も、内閣府の規制改革ワーキンググループの会議にリモートで参加し発言しました。ライドシェアの問題などが議論されていますが、多様な移動手段を確保しなければ、地域の皆さんの移動が保障されないということになりますので、そういった人員不足の問題にも、しっかり政策として位置付けながら積極的に取り組んでいくと同時に、いろいろなシェアについても、今、シェアサイクル「Charichari(チャリチャリ)」は非常に順調ですが、ライドシェアなども今後法改正の動きがありますので、こういった動きをみながら、あらゆる手段を使って、渋滞の緩和を目指していきたいと思います。

【事務局】先ほどご質問の中にありました、人事交流の件につきまして補足させていただきます。菊陽町から本市に出向されている職員の方は、こども局のこども発達支援センターでご尽力いただいております。また、本市から菊陽町へ派遣している職員は菊陽町の企画課に所属し、職務に従事しております。

【記者】熊本城ホールについてお伺いします。水サミットの開催やライブ等のイベントの受け皿として地域に与える経済効果の観点から、開業からを振り返っての所感をお聞かせください。また、5周年を迎える中での課題や、今後の活用の可能性を教えてください。

【市長】熊本城ホールは、令和元年(2019年)12月1日がグランドオープンでしたが、ちょうどコロナの直前でして、「さあ、これからオープンして盛り上がるぞ」という時に、翌月には国内での感染者が見つかり、その後、エンターテイメントも会議も全てリモートとなり、リアルでの開催はほぼないという状態の中で、苦難の船出となったと思います。
実際にいろいろなイベントを中止していただくということを、熊本市としても要請しておりましたので、キャンセル料等々については取らずに、その部分については不可抗力ですので、契約の中で補填をするとなった時に、なぜ多額の補填をしなければならないのかということがあるなど、ちょうど開業してすぐの頃に、非常に厳しい環境に置かれました。ただ、コロナ禍の最中ではありましたが、落ち着いた時期に、アジア太平洋水サミットという各国の首脳級が集まる非常に大きな国際会議を、熊本で開催することが出来ました。総理大臣もお招きし、そして天皇・皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、リモートではありましたが、こういった国際会議が熊本で開催出来たことは、本当にこのホールを作ってよかったことだと思います。そして、コロナ禍がある程度落ちつきを見せた段階では、いろいろなイベントが戻ってきました。
開業前の想定催事件数が年間1484件、想定利用者数が大体46万5000人としていましたが、令和5年の速報値ですが、いずれも想定を上回っており、催事件数が1563件、利用者数が55万4550人ということで、本当に多くの方にご利用いただいております。恐らく今まで熊本で開催されなかったようなコンサートやイベントが次々に開催されていて、市民の皆さんの選択肢も増えたのではないかなと思います。私も福岡までコンサートに行く機会が減りましたので、そういう意味では、熊本の皆さんも喜んでおられる方は結構多いのではないかなと思っています。それと同時に、熊本城ホールやシビックホール、展示ホールを作ることで、例えば市民会館の利用は減るのではないか、県立劇場との兼ね合いはどうするんだ等、いろいろな声が出ました。今、手元に数値はありませんが、実際に催事も利用も増えています。これは、改めてお知らせさせていただければと思いますが、そういった相乗効果が生まれています。そうすると、この熊本で文化に触れる機会が増え、また、会議やコンベンションが増えることによってさらに交流が深まるということ、そういう意味では、非常に大きな拠点が出来たと思っています。莫大な経費をかけるということで、私が1期目のスタートをするときに市長選挙の争点にもなりましたので、非常に大きな課題であり、厳しい船出ではありましたが、今は順調にスタートした段階だと評価できると思っています。
これから、経済波及効果もますます増えていきますし、指定管理料0円で管理していただいていますので、本市の財政負担も軽くなりながら、運営していただいている状況です。また、バックステージツアーでも披露しますが、サクラマチ・熊本城ホールエリアで、例えば災害で帰宅困難者等々が出た場合、1万1000人が3日間過ごせるように、備蓄等々を準備しています。こういった防災拠点としての役割があることを、市民の皆さんにも、より知っていただければ、熊本城ホールは長く愛していただける施設になるのではないかと思っています。
課題として挙げられるのは、開業した当初に話題になりましたが、2階のシビックホールで激しいライブが行われ、メインホールで静かなクラシックコンサートをやると、音漏れや振動の問題が出ています。ただ、縦構造であれだけの設備を複合した施設ですので、運用の中で調整していくしかないかなと思いますが、もう少し、皆さんが気持ちよくジャンプをしたり、いろいろなことができるようになれば、楽しめると思いますので、その辺もこれから皆さんに活用していただく中で、さらに皆さんに愛される拠点になるのではないかと思っています。

【記者】(市内にある)保育施設で女児が死亡した件でお伺いします。明日、検証委員会が行われますが、この件に対する市長の受け止めをお聞きかせください。

【市長】まずは、こういった保育施設で重大な事故が起こったこと、そしてお子さんの尊い命が亡くなってしまったことについて、心から哀悼の意を表したいと思います。そして、ご遺族の皆様にも心からお悔やみを申し上げます。
この検証委員会では、事実関係の把握と事故原因の分析等々をしっかり進めて、いったい何が起こったのかということ、一人のお子さんの死、本当にかけがえのない命を今後なくすことがないように、再発防止をするためにどういった形での取組ができるのかという意味で、この検証委員会というものは、非常に重要な役割を持つと思っています。国の通知等々もございますが、熊本市としても、さまざま協力しながら、この検証委員会がスムーズに開催できるように、また、対応等についてもご提言いただきながら、我々としても協力しながらやっていきたいと思っています。

【事務局】先ほど、熊本市から菊陽町に職員を派遣している件について、企画課と申し上げましたが、正しくは総合政策課でございました。大変失礼いたしました。

【事務局】
記者会見の中でパーソントリップ調査に関する発言がありましたので、補足も含めてご説明させていただきます。パーソントリップ調査とは、熊本都市圏の都市交通のマスタープランを令和7年度(2025年度)に見直すことに伴う、交通量・交通に関する調査です。調査自体は県・市で行っており、アンケート調査から現状の分析、そして将来予測を行います。アンケート調査自体は、昨年の10月から11月に実施しており、現在、その結果の取りまとめと現状分析を行っている状況です。今年度に、現状分析と将来予測を行い、都市交通のマスタープランの検討につなげてまいります。
このページに関する
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