1.熊本市内でのこどもの予防接種の受け方
予防接種とは
こどもは生まれてから成長するまでの間に実に多くの病気にかかります。
ほとんどは軽い症状で済みますが、感染症の中には症状の重いものや後遺症が心配されるものもあります。それを防ぐために免疫を作ろうとするのが予防接種です。
また、予防接種のもうひとつの目的は、集団を同時に感染力の強い病気から守り、ひとりでも多くの人が受けることによって病気を根絶することです。
熊本市は、予防接種法に基づく定期の予防接種を実施しています。
定期接種と任意接種
予防接種には、予防接種法
(外部リンク)で定められ、自治体が接種業務を推進する「定期接種(法定接種)」と、それ以外の「任意接種」に分類されます。 以下、原則として「定期接種(法定接種)」を対象に説明します。
定期予防接種(A類)一覧表
○定期予防接種の接種スケジュール(「熊本市予防接種のご案内」より抜粋)
※任意接種も含めた詳細なスケジュールについては、「日本の予防接種スケジュール」(国立感染症研究所 )
(外部リンク)を参照してください。
【下の表の左端の「予防接種名」の欄をクリックすると、該当するページにジャンプします。】 予防接種名 (熊本市関連リンク) | 対象疾病 | 接種をおすすめする年齢と標準的な接種方法 | 無料で受けられる年齢 【法で定められた対象年齢】 |
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ロタウイルス
| ロタウイルス感染症 | 1)1価ロタウイルスワクチン(ロタリックス®)は、27日以上の間隔をおいて、2回経口接種 2)5価ロタウイルスワクチン(ロタテック®)は、27日以上の間隔をおいて、3回経口接種 (初回接種の標準的期間は、いずれも生後2ヶ月に至った日~出生14週6日後まで) | 【1価ワクチン】 出生6週0日後~24週0日後まで 【5価ワクチン】 出生6週0日後~32週0日後まで |
ヒブ | ヒブ感染症(髄膜炎・急性喉頭がい炎等) | 1)初回 (3回) 2)追加 (1回) | 1)生後2ヶ月~7ヶ月に至るまでの間に開始し、標準的には27日(医師が必要と認めるときは20日)から56日までの間隔をおいて3回 2)初回接種3回終了後、標準的には7ヶ月から13ヶ月までの間隔をおいて1回 | 生後2ヶ月~60ヶ月(5歳)に至るまで (初回接種の開始月齢により接種回数は異なる) |
小児の肺炎球菌 | 肺炎球菌感染症 | 1)初回 (3回) 2)追加 (1回) | 1)生後2ヶ月~7ヶ月に至るまでの間に開始し、標準的には生後12ヶ月に至るまでの間に27日以上の間隔をおいて3回 2)初回接種3回終了後60日以上の間隔をおいた後、生後12ヶ月に至った日以降に1回(標準的な接種期間は生後12ヶ月~15ヶ月に至るまで) | 生後2ヶ月~60ヶ月(5歳)に至るまで (初回接種の開始月齢により接種回数は異なる) |
B型肝炎 | B型肝炎 | 3回 | 27日以上の間隔をおいて2回接種した後、1回目の接種から139日以上の間隔をおいて1回(標準的な接種期間は生後2ヶ月~9ヶ月に至るまで) | 1歳に至るまで |
5種混合 | ジフテリア・破傷風・百日せき・ポリオ・ヒブ | 1)1期初回 (3回) 2)1期追加 (1回) | 1)標準的には20日から56日までの間隔をおいて3回(標準的な接種期間は生後2ヶ月~7ヶ月に達するまで) 2)初回接種3回終了後、標準的には6ヶ月から18ヶ月までの間隔をおいて1回 | 生後2ヶ月~90ヶ月(7歳半)に至るまで |
4種混合 | ジフテリア・破傷風・百日せき・ポリオ | 1)1期初回 (3回) 2)1期追加 (1回) | 1)標準的には20日から56日までの間隔をおいて3回(標準的な接種期間は生後2ヶ月~12ヶ月に達するまで) 2)初回接種3回終了後、標準的には12ヶ月から18ヶ月までの間隔をおいて1回 | 生後2ヶ月~90ヶ月(7歳半)に至るまで |
3種混合 | ジフテリア・破傷風・百日せき |
不活化ポリオ | ポリオ |
2種混合 | ジフテリア・破傷風 | 2期(1回) | 11歳の間に1回 | 11歳以上13歳未満 |
BCG | 結核 | 生後5ヶ月~8ヶ月に達するまでの間に1回 | 1歳に至るまで |
麻しん風しん混合 (麻しん・風しん単独ワクチンも使用可) | 麻しん・風しん | 1期(1回) | 生後12ヶ月~24ヶ月に至るまでの間に1回 | 生後12ヶ月(1歳)~24ヶ月(2歳)に至るまで |
2期(1回) | 5歳以上7歳未満の者で、小学校就学前の1年間 (幼稚園・保育園等のいわゆる年長児)の間に1回 | 5歳以上7歳未満の者で、小学校就学前の1年間(幼稚園・保育園等のいわゆる年長児) |
水痘 (水ぼうそう) | 水痘 (水ぼうそう) | 1)初回 (1回) 2)追加 (1回) | 1)生後12ヶ月~15ヶ月に達するまでの間に1回 2)初回接種終了後、標準的には6ヶ月から12ヶ月までの間隔をおいて1回 | 生後12ヶ月(1歳)~36ヶ月(3歳)に至るまで |
日本脳炎 | 日本脳炎 ※1 | 1)1期初回 (2回) 2)1期追加 (1回) | 1)標準的には6日から28日までの間隔をおいて2回(標準的な接種年齢は3歳) 2)初回接種2回終了後、標準的にはおおむね1年を経過した時期に1回(標準的な接種年齢は4歳) | 生後6ヶ月~90ヶ月(7歳半)に至るまで |
2期(1回) | 9歳の間に1回 | 9歳以上13歳未満 |
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん予防) | ヒトパピローマウイルス感染症 | 1)2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(サーバリックス®)は、1ヶ月の間隔をおいて2回接種した後、1回目の接種から6ヶ月の間隔をおいて1回(標準的な接種期間は中学1年生) 2)4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(ガーダシル®)は、2ヶ月の間隔をおいて2回接種した後、1回目の接種から6ヶ月の間隔をおいて1回(標準的な接種期間は中学1年生) 3)9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(シルガード®9)は、2ヶ月の間隔をおいて2回接種した後、1回目の接種から6ヶ月の間隔をおいて1回(標準的な接種期間は中学1年生)※2 | 小学6年生~高校1年生相当年齢の女子 |
※1 日本脳炎予防接種については、(1)平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれで接種日時点で20歳未満の方と、(2)平成19年4月2日~平成21年10月1日生まれで接種日時点で9歳以上13歳未満の方は、特例措置があります。
※2 9価ワクチン(シルガード®9)については、小学6年生の学年から15歳になるまでの間に1回目の接種を行えば、2回での接種で完了することが可能。
接種間隔・年齢の数え方
1. 6日(一週間)以上あける:
接種日は0日目と数え、接種翌日が起算日第1日目
【例】月曜日に接種した場合、翌週の月曜日から接種可能
2. 27日(4週間)以上あける:
【例】月曜日に接種した場合、4週後の月曜日から接種可能
3. 接種間隔1月の考え方:
翌月相当日の前日までを1月と考える。
【例1】17日が接種日の場合、翌月17日から接種可能
【例2】1月31日が接種日の場合、2月に相当日がないので、3月1日から接種可能
【例3】3月31日が接種日の場合、4月に相当日がないので、5月1日から接種可能
4. ○○歳以上●●歳未満:
○○歳の誕生日前日から、●●歳の誕生日前日まで
5. 生後2月以上60月(5歳)に至るまで:
誕生月翌々月の誕生日前日から、5歳の誕生日前日まで
6. その他の日数計算については、以下のとおり
予防接種のお知らせについて
熊本市では出生届を出された翌月に、(1)リーフレット「予防接種のご案内」(2)予防接種医療機関名簿について(3)冊子「予防接種と子どもの健康」を送付します。リーフレットには予防接種を受けるときに必要な「予防接種・乳幼児健診番号(シール)」が添付してあります。
ご案内が届きましたら、予防接種・乳幼児健診番号を親子(母子)健康手帳に貼っておきましょう。
なお、標準的な接種年齢が0歳~4歳の予防接種は、予防接種ごとの個別通知を行いませんので、かかりつけ医に相談し、接種計画を立て、忘れずに予防接種を受けましょう。
乳児期(0歳)から始める予防接種
幼児期(1歳~3歳)から始める予防接種
接種場所
熊本市の予防接種実施医療機関
※指定医療機関には、黄色いステッカーを掲示しています。
※市外での接種をご希望の場合は、事前の手続きが必要です。
熊本市に住民登録のある方が、予防接種法に基づいて、定期予防接種として定められた対象年齢及び間隔で接種された場合については、原則無料です。
他市町村で接種された場合は、負担金が発生することがあります。
対象年齢外で接種した場合は有料の任意接種となりますのでご注意ください。
持参していただくもの
・ 親子(母子)健康手帳は必ずご持参ください。過去の接種記録や接種の回数・間隔の確認及び今回接種した予防接種の記録に必要です。
・「予防接種・乳幼児健診番号」も必要です。不明の場合は、保護者の方が直接熊本市保健所感染症予防課へお問い合わせください。
・身分証明書(住所・氏名・年齢が確認できるもの、保険証など)をご持参ください。
・委任状・同意書が必要な場合があります。上記メニュー「保護者が同伴しない場合の予防接種の受け方(委任状・同意書)」を参照してください。
※予診票は病院にあります。
予防接種を受けることができない方(「予防接種と子どもの健康」(公益財団法人 予防接種リサーチセンター発行)抜粋)
1. 明らかに発熱(通常37.5℃以上)をしている方
2. 重い急性疾患にかかっていることが明らかな方3. その日に受けるワクチンに含まれる成分で、過去に強いアレルギー反応が出た方
4. その他、医師に予防接種を受けないほうがいいと言われた方
定期接種で予防できる病気について、副反応疑い報告制度、健康被害救済制度、審議会・検討会、関係法令など
2.こどもの予防接種 実施医療機関名簿(医療機関名50音順・所在区住所50音順)
熊本市の契約医療機関を表示しています。実施される予防接種の種類に○印がついています。名簿登録後、予防接種の実施状況が変更になっている場合もありますので、必ず電話等で事前予約をお願いします。
なお、住所一覧が開いた後、コントロール+「F」キーを押下すると、町名・医療機関名などでの検索が可能です。
【注意】肺炎球菌予防接種医療機関については、「こども」用の「小児用肺炎球菌予防接種」と「高齢者(原則65歳)」用の「成人用肺炎球菌予防接種」がありますので、区別にご留意ください。
◎こどもの予防接種 実施医療機関名簿 ダウンロード
◎HPV予防接種実施医療機関名簿 ダウンロード (土日祝・夜間のみ)
また、接種歴が確認できないと接種できませんので、必ず親子(母子)健康手帳を持参してください。
1回目又は2回目の接種で接種済証を病院から渡された場合は、接種済証を持参してください。
(親子(母子)健康手帳など接種歴がわかるものが手元にない場合は、感染症予防課まで事前にご相談ください。)
接種歴不明の方は接種できません。ご注意ください。
⚠必ず電話等で事前に予約をしてください。予約がないと接種できない可能性があります。
- ※名簿に記載のない医療機関で定期接種を希望する場合は、必ず事前に感染症予防課にご相談ください。
3.保護者が同伴しない場合の予防接種の受け方(委任状・同意書)
予防接種を受ける際には、原則として保護者(親権を行うもの、又は後見人)の同伴が必要です。やむを得ず保護者の同伴ができない場合、以下の場合に限り、保護者の同伴を要しないものとします。
委任状:保護者の親族等が同伴する場合
保護者がどうしても同伴できない場合は、予防接種を受けるこどもの健康状態を普段からよく知っている親族等が同伴し接種を受けることもできます。
この場合には、委任状の提出が必要となります。決まった様式はありませんが、予防接種への同伴と予防接種を受けるかどうかの判断を任せる旨の記載が必要です。
同意書:こどもだけで受診する場合(13歳以上)
下記の予防接種については、保護者等の同伴がなくても予防接種を受けることができますが、あらかじめ、同意書記載の「予防接種を受けるための説明」を読んだ上で、同意書と予診票の両方に保護者の署名が必要です。同意書はダウンロードが可能ですが、予診票は予防接種前に、実施医療機関や熊本市感染症予防課(連絡先はページ末尾に記載)で入手してください。
※「保護者が同伴しない場合の同意書」ダウンロード なお、上記同意書だけでは予防接種を受けることはできません。 保護者があらかじめ署名した予診票も必要です。感染症予防課へ必ずご連絡ください。 |
※16歳以上18歳未満のこどもは、法律上は保護者の同意なく接種することができますが、できるだけ保護者の同意を得てから接種するようお願いします。
4.熊本市外・熊本県外で予防接種を希望する方へ
熊本市外・熊本県外で予防接種を受ける場合について
接種する前に、熊本市へご申請いただく必要がございます。
詳しくは、「熊本市外・熊本県外で予防接種を希望する方へ
」をご確認ください。
5.熊本県外に住民票がある方が「里帰り出産」などで熊本市で予防接種を希望される場合
熊本県外に住民票がある方(市外居住者)が、里帰り出産などの理由で熊本市での定期の予防接種を希望する場合は、居住する市町村長が発行する「熊本市の医療機関宛て」の「接種依頼書」が必要です。予め、居住する市町村の予防接種担当部署にご相談ください。
また、希望する熊本市の医療機関が、熊本県外の居住者への予防接種を実施しているかどうかについても、事前に確認をお願いいたします。
「接種依頼書」とは、居住する市町村の長が、希望する熊本市の接種医療機関(病院長または医師)宛てに接種を依頼する旨(健康被害発生時は当該市町村が対応する旨)を記した書類です。
なお、熊本市からの接種費用の補助はありません。
6.造血細胞移植等による任意予防接種費用の助成について
熊本市では、骨髄移植等の医療行為により、接種済みの定期予防接種の予防効果が期待できないと医師に認められた方に対して、経済的な負担の軽減および感染症予防のため、再接種費用を助成します。再接種を行う前に事前の申請手続き等が必要ですので、対象者の方は、感染症予防課までご連絡をお願いします。手続きの方法等について説明いたします。
※内容等により対象とならない場合もありますので、必ず、感染症予防課にご相談ください。
対象者
(1)予防接種の再接種日において熊本市の住所を有する20歳未満の方
(2)骨髄移植等の医療行為により、過去に接種した定期予防接種の予防効果が期待できないため、再接種の必要があると医師に認められた方
(事前申請が必要であり、医師の所見が必要です。)
助成の対象となる予防接種
(1)令和4年4月1日以降の再接種であること
(2)予防接種法第2条第2項に規定するA類疾病であること
(ただし、BCG・ロタウイルスは除きます)
(3)使用するワクチンが予防接種実施規則の規定によるものであること
(4)長期療養の特例がある予防接種については、規定の年齢までの予防接種であること
(小児用肺炎球菌:6歳未満、ヒブ:10歳未満、五種混合・四種混合:15歳未満)
助成金額
本市が医療機関と契約している接種単価の金額を上限とし、申請者が対象予防接種の費用として医療機関に支払った金額
助成方法
再接種を行う前に、事前の申請手続等が必要です。
熊本市による認定後、接種費用を一旦お支払いいただき、後日償還払いにより助成します。

7.長期療養を必要とする疾病にかかった者等の特例措置
平成25年1月30日から、長期療養を必要とする疾病にかかった方等特別な事情により法定の予防接種(ロタウイルス感染症を除く)の対象年齢のうちに接種できなかった方については、その特別な事情がなくなった日から2年以内であれば、法定の予防接種として公費負担(無料)で接種が受けられるようになりました。
ただし、対象年齢に上限があるワクチンは、五種混合・四種混合がそれぞれ15歳、BCGが4歳、Hib(ヒブ)感染症が10歳、及び肺炎球菌感染症(小児がかかるものに限る)が6歳です。
事前に手続きが必要となり、内容等により対象とならない場合もありますので、感染症予防課にご相談ください。
8.予防接種関連ホームページ
もっと詳しい情報が必要な方へ
1. 熊本市
熊本市の感染症に関する最新情報
2. 熊本県
ワクチン接種にあたっての基本的な情報
4. 厚生労働省
現在の感染症に関する最新情報
国内の感染症・予防接種等に関する最新情報
9.こども・おとなの予防接種・感染症情報 総合メニュー
こども・おとなの予防接種・感染症情報 総合メニュー
10.予防接種後副反応疑い報告について(保護者報告用)
また、被接種者又は保護者の方は、定期予防接種後に発生した健康被害について「予防接種後に発生した症状に関する報告書」により報告することができます。必要に応じて感染症予防課(Tel.096-364-3189)までご相談ください。
市に提出された報告書は熊本県を通じて厚生労働省へ報告します。
詳しくは下記の厚生労働省関連ページをご覧ください。