演題 「九州における観応の擾乱~河尻幸俊と足利直冬~」
講師 柳田快明さん(熊本中世史研究会代表)
▶▶ 観応の擾乱 とは ◀◀
観応年間(1350~52)を中心に戦われた、室町幕府中枢の分裂による大規模な内乱。将軍足利尊氏の弟直義と、尊氏の執事高師直・師泰兄弟の対立を発端とする。
足利直冬は尊氏の長子。母越前の局の出自が低かったために早くから疎まれ、直義の養子となる。貞和5年(1349)長門探題に赴任途中師直の追撃にあい、備後国鞆の浦から肥後国御家人河尻幸俊らの導きで川尻津へ下る。
▶▶ 河尻幸俊 とは ◀◀
肥後の在地領主。経済力を駆使して京都に館を所有し、幕府要人とも接点を持つ。直冬から守護職に任じられる。