発表に入ります前に、マスク着用のルール緩和について述べさせていただきます。マスク着用のルールが変更となり、本日で4日目となりましたが、この間、区役所等の窓口においては大きな混乱もなく、これまでと同様支障なく業務が行われているところです。
私自身、本日の会見も久しぶりにマスクなしで臨んでおりますが、先週、市有施設におけるマスク着用の対応方針についてお示ししたとおり、着用に関しては国の方針同様に個人の判断を基本としつつも、一定の場面においては推奨していくといった方針で進めさせていただいております。これまでも健康上の理由などにより、マスクを着用することが困難な方もおられるため、配慮が必要とお伝えしてまいりましたが、今後はより一層、ご本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、個人の主体的な判断が尊重されることとなります。
なお、直近の感染状況については、依然低い状況で推移しておりますが、感染状況によっては、その対応について適時的確に判断することとしており、国の動向や感染状況に留意しつつ、当面は、令和3年11月に示された国の基本的対処方針に基づき、「三つの密」の回避、「人と人との距離の確保」、「手洗い等の手指衛生」、「換気」等といった基本的な感染対策に努めてまいりたいと考えております。
それでは、第1回定例会を終えての所感を述べさせていただきます。今議会に提出いたしました令和5年度当初予算案並びに条例案等の議案につきましては、議会において慎重にご審議いただきました結果、原案どおり全て可決いただきました。また、代表質問や一般質問では、まちづくり、子ども政策、都市・交通政策、DXの推進、次期総合計画の策定など、いずれも本市の将来に関わる重要な政策課題について、議員各位から大変熱心にご質問をいただきました。
改めまして、令和5年度の予算案についてでございますが、「熊本の未来へつなぐ」をテーマに編成いたしました。3期目に入り初めての予算編成であり、年頭の記者会見でも申し上げましたように、今年の漢字 「道」 に因んで、未来への礎を築くという思いで今議会に提案いたしました。
中でも、未来を担うこどもを核としたまちづくりを推進するため、新年度にはこども局を創設し、こども医療費助成制度を高校3年生相当まで拡充するほか、上質な生活都市くまもとを支える都市基盤の整備に向け、「10分・20分構想」の推進などによる慢性的な交通渋滞の解消、TSMC進出を好機としたまちづくりなどを着実に進めてまいります。コロナ禍の先の未来を見据え、引き続き、市民の皆様との徹底した対話を行うとともに、今回の議論を通じていただきましたご意見・ご要望を糧として、「誰もが憧れる上質な生活都市くまもと」の実現に向けて取り組んでまいります。
次に、「国連水会議2023」及び第6回国連「水と災害に関する特別会合」への参加について発表いたします。今月22日から24日に国連本部で国連水会議が約半世紀ぶりに開催されます。また、前日の21日には国連水会議に併せて、第6回国連「水と災害に関する特別会合」が開催されます。
この度、国、日本水フォーラム及び水と災害に関するハイレベルパネル等から、水サミットの開催都市として、その成果を世界に発信して欲しいとの要請があり、参加するものです。国連水会議では、南アフリカやユネスコが共催する「地下水管理に関するハイレベル会合」をはじめ、2つの会合で事例発表を行うほか、日本とタジキスタンが共催する「アジア太平洋地域における耐水性、持続可能、包摂性に関する会合」で開会スピーチを行います。
また、第6回国連「水と災害に関する特別会合」では、「健全な水循環と流域治水の取組及び新しい文化の創造」について本市の地下水保全の取組を発表します。今回、出席する機会をいただきましたことは大変光栄であり、国内外から高い評価をいただいている本市の取組と「第4回アジア・太平洋水サミット」の成果が、世界の水問題の解決の一助となりますよう今後も引き続き取り組んでまいります。
次に、4月に創設する「こども局」における2点の取組についてお知らせします。まずは、「妊娠内密相談センター」についてです。妊娠・出産に関する相談体制を強化するため、「妊娠内密相談センター」を4月1日に開設します。予期せぬ妊娠で、誰にも相談できないと悩んでいる方にも、安心してご相談いただけるよう、あえて「内密相談センター」と命名しました。ここでは、保健師や社会福祉士等の専門職員が、相談者の皆様の気持ちに寄り添いながら、解決方法を一緒に考えます。匿名での相談もお受けしますので、妊娠に関する悩みをお持ちの方やお困りの方は、一人で悩まずぜひご相談ください。
2点目は、「こどもホットライン」の設置についてです。こどもの人権・権利についての相談をお受けするため、4月1日に「こどもホットライン」を設置します。電話番号は、070-3367-9330です。「こどもホットライン」は、いじめや不登校の悩み、教員の体罰や暴言等、こどもの権利を侵害する様々な事象・事案について、こどもや保護者の方などからのご相談をお受けします。学校や教育委員会でも様々な相談を受けておりますが、相談ルートを増やし気軽にご相談いただけるよう設置したものです。
また、「こどもの権利サポートセンター開設準備室」を4月1日に設置します。こどもホットラインにいただいたご相談を含め、学校等で生じたトラブル、困りごと、悩みごとに早期に関与し、解決に向け実効性のある仕組みを整備してまいりたいと考えております。
こども局では、こどもを取り巻く様々な課題を解決し、こどもの権利を守り、最善の利益を確保するため、困難な状況にある方の支援を強化し、すべてのこどもと家族の健やかな成長を支える取組を進めてまいります。
次に、3月18日(土)に実施する「まちあるきワークショップ」についてお知らせします。これは、まちなかで移動や施設の利用を妨げる段差や幅員等の具体的な課題について、実際に歩きながら点検する「まちあるき」を行い、その後、バリアフリーのまちづくりについて話し合う「ワークショップ」を行うものです。私もこの「まちあるき」に参加予定ですので、市民の皆さんと一緒にまちなかの課題を点検・発見し、バリアフリーに関する色々なご意見を伺いたいと思います。また「まちあるき」の前に、バリアフリーのまちづくりに関するキャッチコピー優秀作品の賞状贈呈式を行います。どのキャッチコピーも簡潔で分かりやすく表現されており、様々な場面で活用できるものと考えております。この「まちあるきワークショップ」で明らかとなった課題については、今後、策定予定の「バリアフリーマスタープラン」にも反映し、自立と共生のまちづくりを推進してまいります。
次に、明後日18日に行います「バス・電車無料の日(第2弾)」について改めてお知らせします。お手元のチラシのとおり、市電や電鉄電車は全区間、路線バスは、熊本市を一部でも通過する便が無料となり、利用対象者は熊本市民に限定しておりませんので、どなたでも、何回でもご利用いただくことが可能です。
春の訪れとともに気候も暖かくなり、お出かけをするのに最適な季節となってまいりました。当日、市内中心部では、「お城まつり」や「熊本駅前フェスタ」などたくさんの催しが開催されており、市民の皆様におかれましては、お出かけの際は、是非公共交通をご利用頂き、渋滞緩和へのご協力をお願いいたします。今後とも公共交通の利用促進に、官民連携のもと着実に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
最後に、ごみ出しのルールについて改めてお知らせします。3月、4月は転入・転出などに伴い、ごみを出す機会が多くなる季節です。家庭から出るごみは、適切に分別をして、「決まったごみを」、「決まった日に」、「決まった場所」へ出すよう、ルール徹底へのご協力をお願いします。
また、今年度は、ごみの分別の不徹底により、ごみ処理施設や収集車等の火災が多発しております。そこで、「ごみの分別方法」や「ごみ出しルール」については、熊本市ホームページやごみカレンダーアプリ、YouTubeでお手元のチラシのとおり分かりやすく動画を交えながら掲載していますので、是非ご活用ください。報道機関の皆様におかれましても、この時期ごみの分別に関する周知、啓発にご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
私からは以上です。