目次全内容
第1編 熊本城と近世政治の展開
第1章 佐々・加藤氏の政治
第1節 近世大名佐々成政の入国と政治
- 秀吉の肥後統一と佐々氏の入国
秀吉の肥後統一／秀吉の肥後国衆対策／佐々成政の入国の背景
- 国衆一揆と成政の失脚
国衆一揆起こる／成政の検地施行問題／国衆への知行政策／一揆の広がりと秀吉の弾圧策／秀吉の成政処分と全国刀狩令
第2節 半国領主加藤清正の政治
- 上使衆の国衆一揆処理と公検地
上使衆の入国と一揆の処理／上使衆の総検地（公儀領地高）
- 加藤・小西氏の肥後入国と所領
加藤・小西氏の所領と肥後／秀吉御蔵入地とその代官
- 新隈本城の築城
新隈本城の着工と場所／新隈本城の城郭
- 家臣団の形成と侍屋敷
家臣団の形成／侍屋敷と惣構え
- 商人町古町の形成と商人たち
古町形成と町割り／細工町の商人／古町の賑いと有力商人たち
- 半国領主期の財政
年貢と財政
第3節 朝鮮の役と清正
- 第一次侵略と清正の行動
秀吉の第一次侵略はじまる／漢城府（京城）を陥し北進す／二王子の捕縛／朝鮮義民軍の蜂起／平壌敗退と停戦
- 秀吉の和議と清正の行動
二王子返還と和平七か条／晋州城の戦い／清正の虎狩り
- 日明講和の進展とその破綻
講和の進展と冊封体制／清正と僧惟政との会談／明国国書を遣わす／清正の蟄居と赦免／日明講和の破綻
- 秀吉の第二次侵略と清正の苦戦
秀吉の第二次侵略／清正の進攻／鼻そぎの残虐行為／酷使される蔚山城普請／九死に一生の清正籠城
- 戦役の支援体制とその崩壊
梅北の乱／朝鮮役の支援体制／強圧的な徴集と崩壊する支援
第4節 幕藩体制と五四万石大名の成立
- 関が原の戦いと清正
家康勢力下の清正の行動／関が原の役と清正の東軍行動／小西領を占領し柳川・薩摩に進攻
- 五四万石の公儀高（表高）の確立
一国領主と公儀所領高／肥後国絵図
- 徳川幕府と加藤清正
叙位・叙任と江戸屋敷／将軍家とふたたび姻戚を結ぶ／江戸城の普請／駿府城の普請／名古屋城の普請と清正の惣大将役／二条城の会見に清正同道す
第5節 熊本城と新城下町の形成
- 大天守の築城と内部構造
天守築城の着工完成の諸説／新城天守の作事／清正流石垣の普請／大天守の外観と内部構造
- 小天守と本丸御殿・花畑屋敷
小天守の築城と内部構造／本丸御殿／花畑屋敷
- 諸櫓と城内家老屋敷
城郭群と諸櫓／宇土櫓と諸櫓群／城内の家老屋敷
- 三の丸と城下町の武家屋敷
城内の武家屋敷／城下町の武家屋敷
- 白川・坪井川改修と新城下町の形成
白川の改修と新城下町の形成／坪井川の新設と白川の改修／城下商人町の形成
第6節 清正の領国政治と海外貿易
- 清正の家臣団とその政務
軍事力編成と家臣団／ワンマンの政務／政務と重臣
- 実所領高（内高）の成立
実高七三万石の所領高
- 清正の海外貿易と財政強化
呂宋貿易への着眼／呂宋貿易に小麦を輸出／直接の呂宋貿易の計画と実施／唐商人との貿易／朱印船貿易と東南アジア交易
第7節 加藤忠広の領国政治
- 加藤忠広の襲封問題
父清正の死亡／清正の子供たち／子虎藤（忠広）の襲封問題
- 忠広政治への幕府の介入
境目城の破却と城番衆の大移動／将軍家との姻戚関係
- 御家騒動と幕府の裁定
大坂の陣の参戦問題と悪評／一国一城令と重臣の動向／両派の争論の主張と食違い／争論の裁定
- 家臣団の構成と重臣たち
侍帳と家臣団／家臣の文芸・職能衆／重臣と政務
- 忠広政権の領国政治とその限界
財政圧迫の給人知行／強圧的な年貢の徴収と重い夫役／急発展する新町の商業と商人／古町の商家と商人たち／城下の町人・職人たち／流通市場の行政と統制／城下町一帯の商業展開
第8節 大名加藤家の崩壊
- 謀書事件
子豊後守光正の謀書事件
- 近世大名加藤家の崩壊
忠広父子の改易と配流／悪評たつ諸事無作法の悪政／将軍の御代始めの御仕置き
第2章 細川藩政の確立と展開
第1節 細川歴代藩主とその一門
- 中世の細川氏
出自と歴代の活躍
- 近世の細川氏
細川藤孝／細川忠興
- 肥後入国後の歴代藩主
細川忠利／細川光尚／細川綱利／細川宣紀／細川宗孝／細川重賢／細川治年／細川斉茲／細川斉樹／細川斉護／細川慶順
- 支藩と茂木藩
宇土支藩／新田支藩（高瀬支藩）／茂木藩
- 一門の人々
長岡内膳家／長岡図書家／清水家
第2節 細川藩政の成立
- 細川氏の入国
豊前から肥後へ／細川氏の入国
- 藩制の整備
中央行政機構の整備／地方支配機構と手永制の整備
- 領内市場の編成
商工業者の分布状態／舟運の構成／上方市場と結ぶ大商人／市場政策の展開
- 八代分領をめぐる問題
「八代分領」の成立／隠居体制の解体
- 忠利から光尚へ
家臣団政策の転回／領地返上願い
第3節 元禄から延享期の藩政
- 綱利の政治
綱利の相続／監国・上使衆の巡視／奉行体制の確立／長岡佐渡の諫言／綱利の初入国／藩庁機構の整備／牧野安右衛門罷免一件／延宝八年の上知令／側方の発言力増大／綱利代の役負担／江戸城普請手伝い／常憲院殿御仏殿普請手伝い／江戸風文化／赤穂浪士一七人肥後藩に預けられる
- 正徳期の藩政
宣紀の就任／宗孝の相続／寛保の御省略
第4節 藩財政の構造と財政改革
- 寛永一〇年代の財政状況
入国時の暫定予算／「際限なき」軍役／寛永飢饉／台所続きがたく
- 正保から万治期の財政政策
財政問題への本格的対処／借銀返済への努力／承応元年の財政収支
- 寛文から天和期の藩財政
財政政策をめぐる政治的対抗／財政改革の課題／巨大借銀の成立／上知の政策合意／八万石の大坂廻米強制
第3章 宝暦の改革とその後の藩政
第1節 細川歴代藩主とその一門
- 細川重賢の家督相続
延享事件／申し聞け置く条々
- 宝暦の改革の諸政策
堀平太左衛門の登用／財政改革／行政機構の改革／時習館の創立／刑法草書の制定／知行世減の法／人材登用と意見上申／宝暦の改革の評価
第2節 天明から文政期の藩政
- 天明から寛政期の藩政
志水才助大奉行就任／相次ぐ天災地変／藩財政再建に成功／農民・都市民の抵抗・打ちこわし
- 寛政から文政期の藩政
遠坂関内の大奉行就任／御銀所預崩れ／竈改めと庭帳改め／享和の政変／斉樹の藩主就任と文化の財政改革／文化一一年の非常倹約
第3節 天明から文政期の財政
- 天明から寛政期の財政
天明期の臨時支出／寛政・享和期の財政と御銀所預
- 文化から文政期の財政
預潰しと請免制／文化期の財政再建策／安永期への回帰／大坂借財の整理／借財整理と鴻池伊助／文政期の財政
第4章 動揺する藩政
第1節 天保期の藩政と政党の誕生
- 藩政の実態
逼迫する藩財政／社会不安への対応／苦しい下級武士の生活／発覚した一揆騒動計画／教育改革への取り組み／小楠の献策書「時務策」／天保期末の藩政
- 政党のおこり
実学党の誕生／実学党への圧迫
第2節 幕末維新期の財政
- 天保から弘化期の財政
赤字続きの藩財政／大坂売り米高値の天幸／出納幅合わせの努力／歳入不足の補 策
- 嘉永期以降の財政
本牧警備と銃砲の鋳造／浦賀の警備と預り地／大坂借財ともに三〇万両／蒸気艦船の購入／洋式銃砲の製造と購入
第3節 尊攘運動の激化と出兵
- 藩と勤王党の動向
勤王党の覚醒／藩政府へ建白書を提出／藩主の意向は公武合体／公武周旋内勅への対応
- 京都出兵
護美、勤王党を引率上京／藩主の上京と藩兵出動／禁門守衛の親兵派遣
第4節 幕末の政局と藩政
- 中央政情の推移と肥後藩
勤王党活動の終えん／長州征討への対応／慶喜政権と肥後藩
- 兵制改革への取り組み
農兵募集と町兵取立て／手永ごとに郷兵隊を創設
- 領内および近隣の警備
旅人取締りと府中警備／領内海辺の警備／日田の警備／天草と豊後四郡の警備
第5章 城下町の発展と政庁
第1節 城下町の拡大と整備
- 武家屋敷と町域の拡大
細川氏入国時の町域／城下町の人口／迎町・千反畑・外坪井・竹部・その他の町家
- 熊本城下の屋敷惣坪数
侍屋敷・町家・寺社屋敷
- 本山御殿の跡屋敷と新屋敷
本山御殿の跡屋敷／新屋敷
- 城下町の交通管理と水道
城下の小口／道の管理と規制／水道／道路の拡張
第2節 政庁と城下諸施設
- 中央政庁と行政機関
奉行所／行政機関
- 花畑屋敷と城下の施設
花畑屋敷／千葉城周辺の施設／城下のその他の施設
第3節 城・城下町の警備と防災
- 城下の須戸口と御番
郭内外の須戸口／城内の警備／構口の警備／小路廻り／町方廻り役／町中自身番・立番・拍子木番
- 城下町の火災と防火
熊本城下町の火災／熊本における大火の記録／藩政初期の防火組織／火消番／町火消／被災者への救済
- 城下町を襲う災害
天明六年七月白川筋の洪水／辰の年の洪水／白川の修復工事
|
一覧に戻る
