市長発表
市民の皆様にお知らせいたします。
本日、熊本市内で6例目の新型コロナウイルス感染症の患者が確認されました。
この6例目の方は、70歳代の日本人の男性で、住所不定、無職であります。
この方は、3月21日に発熱の症状が現れ、24日に医療機関Aを受診し、医療機関Bで肺のCTを撮影後、医療機関Aから新型コロナウイルス感染の疑いがあるとの連絡が帰国者・接触者相談センターにありましたため、本日25日に帰国者・接触者外来を受診し、本日PCR検査を行いました結果、19時30分に陽性と確認されたものです。
現在、感染症指定医療機関に入院されております。
この方の症状ですが、熱は解熱剤を服用しているため現在は36度6分、咳の症状や咽頭痛なし、倦怠感あり、歩行可能な状態です。ご家族や同居の方は、いらっしゃいません。
また、過去1か月の海外への渡航歴はありません。
なお、報道資料の記載内容以外の詳しい行動歴あるいは濃厚接触者等については、現在調査中です。
これまでに本市では2名の感染者の方々が退院される一方で、今回新たに本市で6例目の感染者の方が確認されたことで、市民の皆様も、さらに不安を強くなさっているものと思います。
感染拡大の防止には、市民の皆様一人ひとりの心掛けが非常に大事になってきますので、今一度、ご自身でできること、手洗いあるいは咳エチケットはもとより、できる限り人混みを避け、人との接触をできるだけ控えていただくなど、感染予防に、より一層努めていただきますようお願いを申し上げます。
東京でも、本日多数の感染者が出ており、そして全国各地でも感染者が増加している状況にありますので、私たち熊本市としても、引き続き緊張感をもって感染症の拡大防止さらには患者の方々の重症化を防止するために全力を挙げてまいりたいと考えております。
また、新型コロナウイルスに関するご相談は、引き続き帰国者・接触者相談センターへご相談くださいますようお願い申し上げます。
特に、過去1か月の間に海外渡航歴のある方、またこうした海外渡航をされた方と接触した方は、ぜひ帰国者・接触者相談センターにご相談いただきますよう、よろしくお願いいたします。
24時間体制で相談を受け付けておりますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上です。
質疑応答
【記者】この男性は住所が不定ということですが、21日から25日まではどこに滞在されていたかわかっていますか。
【市長】今まだわかっておりません。24日に受診をされていることは分かっていますが、それ以外の行動履歴、どこに滞在されていたのかは現在確認中です。
【記者】この方の身元は特定できていますか。
【市長】身元については、特定を急いでいるところですが、住所、氏名、年齢、性別、過去の生活が熊本市内で生活されていたということは、今把握しているところですが、それ以外の情報ははまだ確認中です。
【記者】本籍は熊本市内でしょうか。
【市長】それは分かりません。まだ確認ができていません。
【記者】この方はホームレス的な方なのか、それとも旅行をずっと続けている方なのか、住所不定の在り方も色々あると思うのですが。
【市長】住所不定と申し上げましたのも、昨年まで熊本市内に住民票があったということまでは確認できていますが、それ以上のことは今調査をしている状況です。
【記者】どこかの例えば宿泊施設だとか温浴施設とかいろいろ過ごせるところがあると思うのですが、今の段階で言えることは。
【市長】まだ確認中です。本人に行動履歴を確認している最中です。
【記者】ご本人は発熱や倦怠感はあるとのことだが、意思の疎通はできますか。
【市長】できるということで聞いております。
【記者】今日中くらいにはどこで何をしていたのか確認できるのでしょうか。
【市長】今治療に入っていて入院された状態ですので、そこは保健所で今から確認するので、今日中にどこまでできるかわかりません。住所が不定であることもあってわからないことがかなり多いですので、そうしたことはかなり慎重に確認して皆さんに追って発表させていただきたいと思います。
【記者】もし多くの方がいらっしゃるような施設で過ごしていたとすれば、いち早く知らせすることが肝要かと思いますが。
【市長】そう思います。
【記者】今日中に情報が出てくるかもしれないということは。
【市長】分かる範囲で発表できることであれば、いち早くお知らせすることが必要だと思います。この方が住所不定ということもあって、どこで感染したのか感染源の特定もされない患者さんが6例目として確認されたということは、本市においていつどこで、新たな感染者がまた発生してもおかしくない状態であると、私はかなり強い危機感を持っています。例えばこの患者が立ち寄った箇所等が特定されれば、そういった所の消毒とか、そこに濃厚接触者がいらっしゃったかどうかということも含めて確認し、その方々に対してはいち早くPCR検査を受けていただくということで、感染の広がりあるいは、クラスターにならないようにスピーディーに対応していきたいと考えております。
【記者】これは同意が取れているかどうかということですか。それとも完全に分からないのか。
【市長】まだ調査中で分からないということです。例えば立ち寄ったところがいろいろあり、医療機関については公表しないことは確認できていますが、それ以外の行動、21日に発熱から受診までの行動が分かっていないので、これが1番ポイントになってくるのかと思っています。この辺についてはしっかり確認をさせていただきたいと思っています。
【記者】「CT検査を依頼」とありますが、肺炎の症状があったのでしょうか。
【市長】私も詳細には分かりませんが、施設のある病院にお願いをされたということです。A病院の医師が肺炎の状態があるということで、それを詳しく検査するためにB病院を紹介し、CT画像を判定し新型コロナの疑いが強いと所見を出されて、帰国者接触者外来を受診されたということです。
【記者】昨日の夜の専門家会議で原田学長が、市中感染の指標を設定すべきだということもおっしゃっていたかと思いますが、現状ではどこでもらってきたか分からない状況で今後具体的な進め方を早くすることは考えていますか。
【市長】それは専門家会議の委員の皆様方にも、この状況を至急お伝えしまして、どのように対応すべきか、それから市中感染の状態であるのかどうかというところも含めて、このケースについては特にご判断、所見をいただきたいと思います。それはおそらく明日の作業になるのではないかと考えているところです。
【記者】男性に持病はありますか。
【市長】今のところ、それも分かっておりません。
【記者】受診した2つの医療機関は熊本市内ということでよろしいでしょうか。
【事務局】熊本市内です。
【記者】住民票の確認がとれたのは昨年何月時点までとれているのか、その時家族はいらっしゃったのかどうか、分かられますか。
【事務局】確認中です。
【記者】現状、軽症ということでよろしいでしょうか。
【市長】今ご説明申し上げた状況でいいますと軽症ということになろうかと思います。今、入院をされていろいろな診察をされていますので、そこで患者さんの状況については改めて報告があり、それを皆さんに発表する形になります。
【記者】倦怠感はあるが、熱や咳などの症状はないということでいいですか。
【市長】熱は、この受診時にはあったということですが、実際に解熱剤を服用したということで、今現在は36.6℃で、のどの症状や咽頭痛はない、ただ倦怠感はある。歩行も可能で、会話もできる状態ということですので、現在のところ軽症の状態だと思います。
【記者】医療機関Aと医療機関Bを受診された時に、その方が他の患者さんと動線が交わるような動きをされていたかどうかはどうでしょうか。
【事務局】まだ調査中です。
【市長】恐らく医療機関も普通の診療所になるかと思いますので、そこでどういう状況であったかは、また確認させていただきたいと思います。
【記者】受診時の熱は何度あったのでしょうか。
【事務局】38.8度です。
【市長】それが3月24日時点ですか。
【事務局】25日です。
【市長】これは、帰国者接触外来を受診された時に38.8℃だったということです。
【記者】第一報では熊本市在住と書いてあるが、熊本市在住とは言い切れないということでしょうか。
【市長】そういうことです。住所が定かではないというところですので、ご本人さんにもきちんと確認をするということです。おそらく昨年は熊本に住民票があったということです。
【事務局】第1報ではそのように流しましたが、再確認したところまだ住所がはっきりしていないということで、こちらの報道資料のものが正確な情報です。今現段階の正確な情報はこちらです。
【市長】検査の陽性ということが分かりましたので、いち早く皆さんへお知らせする段階でその時に確認が取れていた、結果的には未確認だったというものでありますけれども、確認が取れていた情報をお流ししましたが、ここではまだ分からないということであります。
【記者】ご本人は身分が特定できるもの(免許証・保険証など)はお持ちでないのでしょうか。持っているかどうかも分からないのでしょうか。
【市長】それも分からないです。それも今確認をしていますので。おそらく医療機関を受診されており、氏名、年齢、性別がはっきりしていますので、なんらかお持ちではないかと思いますが、今現在ここでは確認できていないという状況です。
【記者】24日医療機関ABを受診した後、25日に帰国者接触者外来を受診するまでの間はどこにいたかわかりますか。
【市長】それも分からないので、今調査をしている状況です。
【記者】医療機関へは交通機関を使ったかというのはどうでしょうか。
【市長】移動も調査中です。
【記者】住民票は熊本市の何区とかまでは教えていただけますか。
【市長】すいません、確認をさせてください。いつ頃までにどこに居住されていたかは、ご本人さんに確認をして住民票等も確認をすれば、はっきりするのではないかと思います。その時点でまたお知らせします。
【記者】24日の医療機関ABのところで、この方の症状について、医療機関側で熱が何度あったか、どういう症状があったか、わかる範囲で教えてください。
【事務局】それは分かっていません。
【記者】医療機関ABがそれぞれ何区か、というのは言えるのでしょうか。
【事務局】確認します。
【記者】入院しているのは市内の指定感染症医療機関ですか。
【市長】熊本市内の感染症指定医療機関に入院されています。
【記者】24日の医療機関Aを受診したのは、この男性が自らの意思で行ったのか、それとも誰かに連れて行ってもらったのでしょうか。
【市長】そこもはっきりはしませんが、おそらく普通の病院にかかられたということであれば、自らの意思で行かれたのではないかと思います。3月21日から熱っぽさを感じていてこれはちょっと体調が悪いなということで、おそらくそういうことではないかと思います。
【記者】住民票がないというのは、どこかに転居されている可能性があるということでしょうか。
【市長】転居なのか、元々あった住民票の登録していたところが何らかの形で無くなったのか、例えばそこを出てしまったのか、そこははっきりしないということです。おそらくご本人さんに確認しての話になると思いますので、そこでということになると思います。保険証等が発行されていれば、何らかの居所が、何区かということが分かると思いますが、お家がよく分からないという状況です。おそらくこの状況から察すると、21日以前も含めてですが、居場所を特定できないところを回っておられる可能性もあるので、その点に関してはご本人からの聞き取りも相当必要だと思います。ですので、そこは慎重にやっていきたいと思いますし、できるだけスピーディーにやっていくことが必要だと思います。濃厚接触者の可能性がある方を一人でも多く見つけ出してPCR検査を受けていただくことで、クラスター化を防いでいくということになるのではないかと思います。
【記者】「居場所を転々としている」等を聞いていると、社会的に弱い立場にある方、ホームレスであるとか、木賃宿に住んでいる方とかを想定してしまうのですが、そういうイメージなのでしょうか。
【市長】私もそういうふうに情報を総合するとイメージしておりますが、確定しないので申し上げられません。私もこの記者会見でわかっていることをもっとお伝えできたらとずいぶん確認をしていましたが、あまりにも分からないことが多いので。
【記者】いわゆるホームレスの方なのでしょうか。
【市長】ホームレスかどうか明確には言えません。
【記者】所持金はお持ちですか。
【市長】そこも分かりません。
【記者】21日から25日今日までの間に熊本市から出たかどうかはわかりますか。
【市長】そこも行動履歴が分からないので、分かりません。熊本市に居住実態があり、どういう形で転々とされていたのか分からないので、それが熊本市内だけに限るのか、他の市町村へも移っていらっしゃったのか分かりません。
ただ、21日から25日の間はおそらく熊本市内におられたのではないかと我々は推察をしておりますけれども、これは今行動履歴を確認し、例えば食事や寝泊まり、買い物をどこでしたのか、こういったことを含めて積極的な疫学調査を行い、感染のリスクがある方を少しでも多く把握し、検査をして確認していくしか今はないかなと考えております。
【記者】現段階で接触者としてPCR検査をされた方はいらっしゃるのですか。
【市長】ないです。
【記者】少なくとも熊本市にいたという認識は持ってよろしいでしょうか。
【市長】そうですね。ここ数日は熊本市にいらっしゃっただろうと考えております。これは今日から明日にかけてご本人から確認をする中で分かってくると思いますので、分かり次第それぞれ発表して記者クラブにも投げ込みをさせていただくなりさせていただければと思います。
【記者】入院したのは今日で間違いないですか。
【市長】今日です。本日の午後です。恐らく感染が確認された後ですので、ここ1~2時間のうちだと思います。