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平成29年第1回定例市議会 市長提案理由説明

最終更新日:2017年2月21日
財政局 財務部 財政課 TEL:096-328-2085 FAX:096-324-1713 メール zaisei@city.kumamoto.lg.jp 担当課の地図を見る

平成29年第1回定例市議会 市長提案理由説明

 

 

 

提案理由の説明に先立ち、まず、熊本地震につきまして御報告いたします。

 

早いもので地震発生から十か月が経過いたしました。

 

振り返りますと、これまで国及び他の地方自治体、さらには各種団体や民間ボランティアの方々など、様々な方面から温かく心強い御支援を賜りながら、全職員一丸となり全力を挙げて復旧・復興に取り組んでまいりました。

 

また、市議会におきましても「熊本地震からの復旧・復興に関する調査特別委員会」を設置し、地域住民の声をお伝えいただきながら、熱心に御議論いただくなど、本市の復旧・復興に御尽力いただいてきたところであります。

 

新年度におきましても、引き続き、被災者一人ひとりの暮らしを一日も早く再建することを最優先に、復興を下支えする地域経済の活性化や防災・減災のまちづくりといった「熊本市震災復興計画」に掲げる施策を着実に進めることで、この震災を乗り越え、新しい熊本市の創造に取り組んでまいりたいと考えております。

 

また先般、私をはじめ幹部職員で応急仮設住宅を訪問しました折に、お住まいの方々から将来に対する不安など様々な声をいただきました。

 

そうした被災者の声に一つひとつ応えていくために、全職員が常に対話の姿勢を持って市民や地域の中に飛び込み、行政と地域の連携を強化する中で、被災者に寄り添った復旧・復興へ向けた取組を続けてまいりますので、議員各位におかれましては、今後とも、さらなる御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

続けて、三点御報告させていただきます。

 

まず、一昨日開催いたしました「熊本城マラソン二〇一七」について御報告いたします。

 

今年の大会開催にあたっては熊本地震の影響もありましたが、熊本を応援したいという多くの皆様の声と関係各位の御協力のもと、開催にこぎつけることができました。

 

今回も、全都道府県はもとより、海外を含めた一万三千人を超えるランナーの皆様に御参加をいただくとともに、約四千人のボランティアの方々や陸上競技関係者、協賛企業、熊本県警、学校など、多くの関係者や市民の御支援と御協力を賜り、無事に終了することができました。

 

また、復興を祈念した大会として、本市が復興へ歩みを進めている様子を全国に発信することができ、そして、ランナーが元気に駆け抜ける姿は多くの市民の皆様の励みとなり、復興の後押しができたのではないかと考えております。

 

改めて、開催にあたり、御尽力いただきました多くの方々並びに沿道で温かい応援をいただきました市民の皆様に対しまして、この場をお借りしまして心から感謝を申し上げます。

 

今後も、この熊本城マラソンをさらに皆様から愛され、より魅力ある大会となるよう育ててまいりたいと考えておりますので、議員の皆様には、引き続き、御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

次に、熊本県、熊本市及び台湾・高雄市との三者による友好交流協定の締結について御報告いたします。

 

先月十一日から二日間の日程で、澤田議長に御同行をいただき、協定書調印のため高雄市を訪問してまいりました。

 

同市とは、平成二十五年九月に県とともに三者で国際交流促進覚書を締結し、同市の百貨店と連携した熊本フェアの開催や相互のマラソン大会への参加、熊本高雄線の定期航空便就航など成果を伴った交流を行ってまいりました。

 

今回、覚書の期間満了に伴い、これまでの交流を踏まえ、期限を設けない新たな協定を締結したところであり、今後、経済や観光、教育、スポーツ、文化等の分野でさらなる交流促進に取組、観光客の増加、経済の活性化などに繋げてまいりたいと考えております。

 

次に、先月十三日に中国の上海市で開催いたしました八代港・熊本港合同ポートセミナーについて御報告いたします。

 

今回のセミナーは、熊本県と共同で開催し、同国の物流関係企業や商社、上海に進出している日系企業などから約八十名の方に御参加いただき、熊本港の紹介とセールス活動を行ってまいりました。

 

熊本港におきましては、平成二十四年にガントリークレーンを設置して以降、コンテナ取扱量が三年連続で過去最高を記録したほか、昨年は国際定期航路の週三便化が実現するなど、熊本都市圏を後背地に抱える物流拠点としての機能が年々高まっております。

 

また、近年は毎年クルーズ船が寄港しており、観光など人流の拠点としての機能も拡大しているところであり、今後も県と市が連携して、より多くの荷主企業やクルーズ船社等に熊本港を利用していただけるようPR活動に取り組んでまいりたいと考えております。

 

それでは、当初予算編成にあたっての基本的な考え方につきまして、御説明申し上げます。

 

冒頭申し上げましたように、来るべき新年度は、熊本地震から一年を迎え、本格的に「新しい熊本市」の創造に取り組む「復興元年」と位置づけており、被災された全ての皆様が一日も早く生活を再建出来るよう、そして、多くの市民の皆様に少しでも復興を実感していただけるよう、熊本地震からの復旧・復興の取組を加速していく必要があると考えております。

 

このようなことから、平成二十九年度当初予算の編成については、震災の影響により税収が落ち込むなど厳しい財政環境下にありますものの、国や県の補助金等を有効に活用しながら、本市としても、さらなる事務事業の見直しや業務の効率化を進め、復興に必要な人員と財源を確保し、国の補正予算等を活用した平成二十八年度二月補正予算と一体で、「熊本市震災復興計画」に掲げる事業に、重点的に財源の配分を行ったところであります。

 

このような観点から、まず、特に重点的に取り組む「『震災復興計画』の着実な推進」について、御説明いたします。

 

震災復興計画の推進にあたっては、市民力・地域力・行政力を結集し、「新しい熊本市」への歩みを進める「復興元年」の取組として、三百四十四事業、約千八十億円を計上しております。

 

まず、本市の復興をけん引する復興重点プロジェクトに掲げる取組についてであります。

 

一点目の「一人ひとりの暮らしを支えるプロジェクト」につきましては、応急仮設住宅等に入居されている方に対し、生活相談や健康相談、住宅再建に向けた情報提供等、生活再建に向けた支援を行うほか、高齢者の住宅再建支援として、住宅再建にかかる借入金の利子に対する助成を行うこととしております。

 

また、住環境の改善など応急仮設住宅の適正な管理に努めるほか、引き続き、民間賃貸住宅の借上げによる応急仮設住宅の確保など被災者の住宅支援に取り組みます。

 

さらに、被災宅地の復旧に向けては、公共施設と一体的に液状化や地すべりの防止工事等による宅地耐震化に取り組むほか、県の熊本地震復興基金を活用した宅地復旧の助成を行います。

 

このほか、震災に伴う乳幼児等の心のケアのための相談員の配置や、児童生徒の心のケア等を目的としたスクールカウンセラーの配置に取り組みます。

 

次に、二点目の「市民の命を守る『熊本市民病院』再生プロジェクト」でありますが、総合周産期母子医療を含め、市民の生命と健康を守る自治体病院として再生するため、平成三十一年中の開院を目指し、新年度は移転先の既設建築物の解体や新病院の設計に取り組みます。

 

三点目の「くまもとのシンボル『熊本城』復旧プロジェクト」につきましては、市民の心のよりどころで復興のシンボルでもあります熊本城の早期復旧に向け、復旧基本計画の策定に取り組むとともに、崩壊しました石垣の撤去や建造物の応急保全対策を進めるほか、できるだけ早期の公開を目指し、天守閣の本格復旧に着手することとしております。

 

次に、四点目の「新たな熊本の経済成長をけん引するプロジェクト」でありますが、拠点性を活かした交流人口の増加に向け、(仮称)熊本城ホールの整備や、桜町地区再開発事業に対する助成、(仮称)花畑広場やシンボルプロムナード等の整備に向けた検討に加え、熊本駅周辺地区におきましても白川口駅前広場の整備に取り組むなど、中心市街地の一体的なにぎわい創出を進めてまいります。

 

また、クリエイティブ産業の振興や、農水産物の国内外の販路拡大に向けた商談会や見本市への出展等にも取り組むほか、熊本地震で被害を受けた中小企業に対する特別融資の利子補給や、被災された農業者への支援として、農業用倉庫の復旧や農業用機械の修繕等に対する助成を行うこととしております。

 

重点プロジェクトの最後は、「震災の記憶を次世代へつなぐプロジェクト」です。

 

今回の震災で得た多くの教訓と復旧・復興の過程を市内外で共有し、今後の防災・減災のまちづくりに活かし、そして、次世代に伝えていくため、熊本地震の概要や復旧・復興に向けた取組等をまとめた、震災記録誌の作成に取り組むほか、小・中学校における防災教育の充実を図るための副読本の作成を行うこととしております。

 

次に、復興計画の目標別施策に沿った取組であります。

 

一点目の被災者のトータルケアの推進でありますが、まず、県の復興基金を活用した被災者支援として、認可外保育施設の保育料や民営の児童育成クラブの利用料減免に対する助成のほか、県と共同で熊本地震を踏まえた子どもの貧困対策に向け、実態調査に取り組みます。

 

このほか、誰もが安心して子どもを産み育てられるよう、子ども医療費助成について、従来の小学校三年生までから、一定の自己負担のもと、通院・入院ともに中学校三年生まで拡大いたしますとともに、潜在的な保育需要も含めた待機児童の解消に向け、保育所の入所斡旋を行うための利用者支援員を配置することとしております。

 

また、引き続き、災害廃棄物の処理や、被災家屋の解体・撤去に取り組むとともに、木造住宅の耐震診断や耐震改修に対する助成を行うこととしております。

 

次に、二点目の協働によるまちづくりでありますが、地域コミュニティの形成に向け、県の復興基金を活用し、被災した地域公民館の修繕や建替えに対する助成や、共同墓地の擁壁等の復旧に対する助成を行うほか、町内自治会が設置する防犯灯のLED化を促進するための助成を行うこととしております。

 

また、被災者の日常生活等を支援する災害ボランティア団体に対し、新たに助成を行うほか、復興ミーティングや復興アドバイザー会議の開催を通して、市民の皆様や有識者との意見交換に取り組みます。

 

次に、三点目の防災・減災のまちづくりでは、市役所本庁舎や区役所・出張所をはじめ、動植物園、総合体育館等の公設運動施設、市営住宅や学校の校舎及び体育館等、熊本地震により被害を受けました多くの公共施設の復旧等に取り組みます。

 

また、災害に強い都市基盤の形成に向け、熊本西環状道路や城南・北熊本のスマートインターチェンジなど、骨格幹線道路網についても着実に整備を進めるとともに、市電路線の延伸に関する市民との懇談会の開催や利用意向調査に取り組みます。

 

このほか、地域における防災訓練の支援や消防機能の充実による災害対応力の強化に取り組むとともに、災害時の防災拠点や避難所となる施設に太陽光発電システムを導入する等、避難環境の改善にも取り組むこととしております。

 

次に、四点目のくまもとの元気や活力を創り出す取組についてでありますが、地域経済の活性化に向け、企業立地促進条例に基づく助成や首都圏を中心に企業の誘致活動に取り組むほか、UIJターンや地場企業PR等を促進することで人材確保の支援を行います。

 

また、農業生産施設の整備に対する助成等、農水産業の振興に向けた取組も進めてまいります。

 

このほか、震災からの復興を国内外にアピールしていくため、「くまもと復興映画祭」や「くまもと城下町復興彩」の開催など中心市街地のにぎわい創出に取り組むほか、江津湖での花火大会の開催や、熊本城マラソンの開催、二〇一九年に開催しますラグビーワールドカップや女子ハンドボール世界選手権大会の準備に取り組むこととしております。

 

最後に、都市圏全体の復興をけん引する取組についてでありますが、都市圏の中枢都市である本市が中心となり、都市圏全体の復興に向けたビジョンの共有や市域を越えた復旧・復興の取組を支援していくもので、給食調理施設が被災した益城町の小・中学校の給食提供を支援しますほか、関係自治体と連携した熊本遺産の魅力発信に取り組むこととしております。

 

以上が「『震災復興計画』の着実な推進」についてでありますが、あわせて、第七次総合計画に掲げる安心して暮らせるまち、ずっと住みたいまち、そして、訪れてみたいまち、いわゆる、「上質な生活都市」の実現に向けた重点的取組として、二百七事業、約二百七十三億円を計上しております。

 

この取組につきましても、震災復興計画に掲げております施策とあわせ、着実に進めてまいりたいと考えております。

 

次に、二つ目の重点項目は「行財政改革の推進」についてであります。

 

これまで取組を進めてまいりました「第五次行財政改革計画」とあわせ、さらなる事務事業の見直しや業務の効率化等に取り組むことで、熊本地震からの復旧・復興に必要な人員と財源を確保し、震災復興計画の着実な推進に繋げてまいりたいと考えており、予算についても、業務の効率化による総人件費の抑制、公共施設の最適化関係経費等、関連する所要経費を計上しております。

 

また、質の高いサービスの提供に向け、出張所の再編とあわせ、新たに地域担当職員を配置することとしております。

 

重点項目の最後は、「合併三町における新市基本計画の着実な推進」であります。

 

合併各町との新市基本計画に掲げた事業について取組を進めておりますが、特に、道路や農業基盤、上下水道等、都市基盤の整備を中心に、新年度も総額約五十五億円を計上しており、全体の進捗率も九十%を超えるなど、新熊本市としての整備を着実に進めてまいります。

 

以上が、平成二十九年度当初予算の編成にあたって特に配意した項目でありますが、この結果、平成二十九年度当初予算の規模は、一般会計において三千九百四十七億九千万円、特別会計では二千百七十四億千七百五十七万円、企業会計では七百二十三億千二百七十六万円、一般・特別・企業の各会計の総計は、六千八百四十五億二千三十三万円となりました。

 

これを前年度当初予算と比較いたしますと、一般会計は三十・四%の増、特別会計は一・〇%の減、企業会計は八・五%の減、総計で十三・八%の増となり、一般会計及び全会計の総計につきましては過去最大の規模となりました。

 

続きまして、平成二十八年度の補正予算につきまして御説明いたします。

 

今回の補正予算には、国の補正予算や県の復興基金を活用した熊本地震からの復旧・復興に要する経費のほか、昨年十二月の本庁舎火災の復旧に要する経費、「復興城主」等寄附金の熊本城復元整備基金への積立金、さらには、震災復旧に関連し発行しました市債の償還に備えた市債管理基金への積立金等を計上しております。

 

このほか、国庫補助内示額の減や入札残などに伴う減額等に加え、決算見込に伴います過不足調整等を計上しております。

 

続きまして、条例等の議案でありますが、主なものといたしまして、まず、「熊本市旧学校利用施設条例の制定」について御説明いたします。

 

これは、今年度をもって閉校いたします松尾東小学校、松尾西小学校、松尾北小学校の三校につきまして、閉校後の学校施設を地域住民の社会教育活動等を推進するための施設として有効活用するため、条例を制定するものであります。

 

次に、「熊本市エンターテインメント支援基金条例の制定」でありますが、これは、熊本地震により被害を受けた本市の文化ホール等の機能を復旧するとともに、市民をエンターテインメントにより元気づける施策を推進するための基金を設置するため、この条例を制定するものであります。

 

次に、「上益城郡益城町と熊本市との間における学校給食の実施に関する事務の委託について」でありますが、これは、熊本地震により、給食調理施設が被災した益城町の小・中学校での給食提供を支援するため、益城町と熊本市との間における学校給食の実施に関する事務の委託について、市議会の議決を求めるものであります。

 

その他の議案につきましては、末尾に簡単な理由を付しておきましたので説明を省かせていただきます。

 

以上で説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。

 


 

 

 

 

 

 

 

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