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明八橋 : 猫太郎

最終更新日:2013年7月8日
環境局 環境推進部 水保全課TEL:096-328-2436096-328-2436 FAX:096-359-9945 メール mizuhozen@city.kumamoto.lg.jp
【メッセージ・PR】
私の住んでいる古町地区は「明八橋」と「町屋」を活用した“まちおこし”が盛んなところであり、季節ごとに色々なイベントが行われています。その風物詩を水守ホームページで発信することが出来れば「明八橋」の歴史的価値ももっと広く知ってもらえると思い「明八橋水守」として活動することにしました。

明八橋 : 猫太郎

水守名明八橋
ニックネーム猫太郎
活動エリア熊本市内中心部
活動分野レジャー・イベント、まちづくり活動、地下水保全、伝統・文化
メールアドレスsjwtf146@yahoo.co.jp
活動内容水遺産であります「明八橋」で行われる季節のイベント紹介などを中心に「水と明八橋」や坪井川をテーマに情報発信をしていきたいと思います。
メッセージ・PR私の住んでいる古町地区は「明八橋」と「町屋」を活用した“まちおこし”が盛んなところであり、季節ごとに色々なイベントが行われています。その風物詩を水守ホームページで発信することが出来れば「明八橋」の歴史的価値ももっと広く知ってもらえると思い「明八橋水守」として活動することにしました。

 

祝”熊本市の国連「生命の水」最優秀賞受賞”

                            平成25年7月8日

―祝“国連「生命の水」最優秀賞受賞―

今年3月に熊本市が国連の「生命(いのち)の水」の最優秀賞に選ばれたことのニュースが大きな話題となり、新聞にも関連記事がたくさん取り上げられています。これは、水資源保護などが対象の水管理部門での受賞なんですね。地下水を蓄えるための湛水事業や、水源かん養林整備などが高く評価され、中国やスペインなどの34都市の応募の中から見事1位に輝いたわけです。熊本市をはじめ熊本地域11市町村及び民間を含めた広域的水保全活動が認められたということなのです。また、今年が『国際水協力年』でもありますので、熊本市を中心とした地下水保全活動を全国にピーアールする絶好の機会でもあります。「水守」にとっても大変うれしい受賞であるとともに、「水守」に期待される役割もまた大きいものがあると考えます。
 と言うことで、私こと「明八橋水守」は、活動2年目に入りました。1年間“明八橋”を主な題材にしながらも、他の地区のイベント紹介とか節水についての私論を述べてきました。本年はもう少し視野を広げて“熊本の水をもっと広く知ってもらうには”あるいは“熊本の水を守りまた後世に引き継いでいくためには”と言う観点から、自分なりに“熊本の水資源の保全と活用”というものを考えて行きたいと思っています。
そこで、今私が考えているアイデアを述べたいと思います。

 (1).国土交通省が実施している「全国水の郷サミット」(“水の郷”には熊本県から四地域選定されており、熊本市もその一つ)を熊本市と関係市町村で開催し、“熊本の水”をピーアールすると同時に地下水保全の取組等を紹介する。
 (熊本市がリーダーとなり、地下水かん養域としての熊本市及び熊本地域11市町村及び民間で広域的に組織し地下水保全を進めるため、昨年設立された「公益財団法人くまもと地下水財団」などと連携しながら「全国水の郷サミット」を誘致し、熊本の水の素晴らしさや美味しさを全国にアピールする。)
 
 (2).熊本オフィシャルウォーター「熊本水物語」の全国販売戦略を考える。
(熊本のミネラルウォーターを全国に売り込むと共に、水に熊本らしさを感じさせる味を施す。例えば熊本らしい味覚であればミカン味とかデコポン味とかの柑橘系の味やスイカ味やトマト味とかをほんのりと利かせて販売するのはどうでしょう。
 大量に販売すると地下水位の減少が懸念されるのは当然ですが、節水意識の高揚を図りながら取組んでいく)
 
 (3).熊本の水を讃えた水遺産文芸賞創設
熊本市が日本に誇る二人の女性文人、俳人の中村汀女さんと歌人安永蕗子さん(お二人とも熊本市名誉市民)を讃えた文芸賞の創設。
(仮称―中村汀女顕彰水遺産俳句文芸賞。並びに安永蕗子顕彰水遺産短歌文芸賞)
条件として、作品の中に、熊本水遺産に登録されている名称あるいは“水または水に関わりのある言葉”を入れること。

 (4).熊本の水を守るために広域的な法律の整備
 近年外国人(外資)あるいは得体の知れない山林ブローカーによる日本の各地の山林の買収の実態が表面化している事実を踏まえ、熊本県でも重要な地下水涵養域である阿蘇地方の山林所有の現状を調査する事が重要であると思います。また、“森”を守るための法及び条例の策定と政策を熊本市が中心になって、熊本県に働きかけ広域的な防衛網を早急に整備することが喫緊の課題だと思われます。
 
 (5).最後に、『くまモン』に“熊本観光文化水守”になってもらい私達「水守」と一緒に、熊本の水の素晴らしさや地下水保全活動の取組を全国に向けて発信していく。

皆さんにもいいアイデアがあったら教えてニャーン
                         以 上
遠くに明八橋が見えるニャン窓際の猫太郎ニャン
 
最優秀賞受賞バンザイ!みんなでいいアイデアを考えよう
 

 

阿蘇を彩る金色の恵み

                          平成24年11月18日
10月半ばの爽やかな秋晴れの中、我が社の役職員で阿蘇の棚田の稲刈りをしましたのでその様子を紹介したいと思います。
 公益財団法人「肥後の水とみどりの愛護基金」の活動のひとつであります水田湛水(たんすい)事業としての稲刈りなのです。これは耕作放棄地の解消と水田を活用した地下水保全を目的として、平成23年2月に阿蘇市と結んだ水田湛水事業に関する協定に基づく活動です。また、阿蘇外輪山に「阿蘇大観の森」と命名した森林での植樹活動も並行して行っています。この他にも“水とみどり”の保全活動に取組み、着実な成果をあげておられる熊本県内の団体・個人を顕彰する事業も行っています。
 阿蘇内牧の「はな阿蘇美」より東北へ約6.5Kmの山田地区の乙川湧水群にある棚田27枚(約1ヘクタール)を「阿蘇水掛の棚田」と命名して、昨年5月に初めての田植えを行いました。今回の稲刈りは第2回目であり、今年5月に田植えをした苗が見事に金色の稲穂に成長した様は感動ものでした。役職員と地元ボランティアの総勢約600名での稲刈りとなりました。
 午前中で一通りの稲刈りが済み、昼食は、地元の婦人会の方々の協力のもと棚田米のおにぎりと豚汁が振る舞われました。湧水で喉を潤した後に食べるおにぎりと豚汁の美味しいこと!充実した一日でした。
稲穂と遠景に阿蘇涅槃像が見えます金色の稲穂は秋空によく似合います
 
美味しいお米がたくさん獲れます慣れない手つきでやっと稲刈り完了です
 
阿蘇の雄大な景色稲穂のかけ干し
 
棚田を流れる清流カエルも日光浴
 

 

「KUMAMOTO 城下町大遊戯2012」を見学して

                           平成24年10月8日
明八橋水守の猫太郎です。先日9月29日(土)、30日(日)に“明八橋”をメイン会場とした、「KUMAMOTO城下町大遊戯(2012)」と言うイベントを見学してきましたので紹介したいと思います。
NPO法人“アートスイッチ”(櫻井さん代表)が主催したもので、“アートと演劇でタイムスリップ”と銘打ったイベントです。櫻井さんに話を伺いました。
「新町・古町には明治時代に建てられた町屋が数多く残っています。扉が閉まったままの町屋はしかし、役目を終えた訳ではありません。新しい価値観を生みながら受け継がれていきます。今回、アーティスト達は新町・古町でしか生まれない価値を生むべくこのイベントに参加しています。歴史とアートと演劇を城下町の町屋で楽しく遊んでみませんか!」
それぞれのスポット(明八橋と町屋)でどんなアートと出会えたのでしょうか!
【明八橋会場】
橋の中央にでーんと置かれた鉄屑や廃材を組み合わせたオブジェはアサヒ鉄工ZUBEさんの作品。鉄材で円形に囲まれた真ん中には扉のような一枚板が台車に置かれています。そのドアを開けると異次元の空間に通じるのではと思うような不思議な作品です。まるでドラえもんのどこでもドアのようです。
また、橋の欄干に立てられた数本の角材には、“面”が掛けられていました。  宮部竜二さんの陶芸作品です。仙人のような老人の面、キツネのような面、ウサギのような面など人間のようにも動物のようにも見える面が凄みを持って迫ってきます。
パンフレットです
 
アサヒ鉄工ZUBEさんの作品宮部竜二さんの面
 
アサヒ鉄工ZUBEさんの作品宮部竜二さんの面
 
【清永本店会場】
江戸時代、「板屋」という屋号でほうきやざるなどの生活道具を商っていた清永本店は、西南戦争で焼けたもののその後建て直されて現在築130年の長屋です。
ここには文筆写真家“Izumilk”さんの着物を着た妖艶な女性の写真がたくさん飾ってありました。レトロな雰囲気の店内とすごくマッチしていて、しばし明治時代にタイムスリップした気分になりました。
昔にタイムスリップ怪しい世界です
 
【器季家カフェ会場】
清永本店の斜めまえにある長屋で築100年の建物です。油や小麦粉販売の商屋だったと聞きます。煉瓦の壁が強烈な存在感を示しています。改装された店内はカフェとして癒しの空間を提供しています。
店先で緻密な鉛筆画を描いているアーティストがナカムラ佳子さんです。鉛筆画だけの作品もありますが、色彩を施したカラフルな作品もあるのです。一見可愛い女の子の絵のようですが、よく見るとドキリとさせられる女の子の表情やしぐさにくぎ付けです。なんとも神秘的で甘美な世界なんだろう!
ナカムラ佳子さんの絵不思議な世界です
 
【森本表具店会場】
明治19年創業の老舗で襖などの和紙を扱う専門店です。何十年も前の和紙が新聞紙に包まれて所狭しと保管されている様に圧倒されます。
ここでは、マツモトマサヒデさんの絵が展示してありました。テーマは“妖怪”だそうです。摩訶不思議な妖怪の世界が鮮やかな原色を使って表現されているのですが、時には作者自身も妖怪に見立てて描かれているので親しみが湧いてきます。作品全体に妖怪に対する作者の優しさが見て取れるのです。
愛嬌ある妖怪です妖怪の大集合!
 
【かね屋会場】
元海産物問屋で、職住一体の古商家であり、町屋保存の団体が定期的に各種のイベントを行っている長屋です。
ここでは書家の稲田春逕(いなだしゅんけい)さんの書が展示されていました。
稲田先生いわく、“「書は人なり」のごとく、書を通して先人の「人となり」に興味を持ち、今は「引き寄せの法則」のままに人と繋がっていくことを楽しんでいます。”書と人間が大好きな可愛らしい女性です。書にも先生の優しい人柄が感じられました。また、奥の土間には生島国宜氏の大きな人物画が展示してありました。日常、社会で肯定されない人の暗部を見つめ、積極的に絵に描き起こす活動をされているとのことです。
素晴らしい書です書の心です
 
【ピュアリーウエストギャラリー】
築130年の古民家を改装し、衣食住をトータルかつナチュラルなライフスタイルを提案するオーガニックショップであり、2階にギャラリーを併設しています。岡松トモキ氏のストーリ性のある写真作品が展示された空間で、大遊戯芝居“密会~河上彦斎(かわかみげんさい)”が上演されました。“河上彦斎”とは新町出身の幕末の志士であります。池田屋事件で、新撰組が「尊王攘夷」の志士を斬った中に、熊本藩士宮部鼎蔵(みやべていぞう)がいました。事件数日後に報復として、熊本藩士河上彦斎は国学者佐久間象山を斬り、その名を広く知らしめたのです。あの大ヒットアニメで今夏劇場公開もされた“るろうに剣心”の主人公緋村剣心のモデルと言われている人物です。私も初めて知り驚きました!明治の3刺客の一人とも呼ばれているとのこと。また、週刊少年ジャンプに連載中の「銀魂」にも河上彦斎をモデルにした人物が登場しているそうです!
芝居の内容は、徳川幕府の命運も尽きようとする幕末に、脱藩志士となった河上彦斎は、幕吏に追われる身の危険も顧みず、熊本藩を説得するために熊本に帰ってくることに。幕末の熊本にも自藩の行く末を憂い、志に命を懸けた若者達がいたのです。この熊本藩の同士達との“密会”の場がこのピュアリーの2階(ピュアリーウエストギャラリー)になっているわけです。河上彦斎が到着するまでのハラハラドキドキの同士達の人間模様が描かれるのです。熊本の劇団(「市民舞台」「魂」「石」他)の有志達による迫力ある演技に感動しました。河上彦斎自身の出演がありませんでしたが、さすがプロの演技は臨場感があり今にも本人が登場するのではと思うほどの緊張の連続でした。しばし幕末にタイムスリップすることが出来ました。素晴らしい劇でした。劇団員の方々お疲れ様でした!
生島国宜さんの絵です不思議な絵です
 

 

節水について考えてみよう!

明八橋水守の猫太郎です。今回は“節水”について考えてみたいと思います。熊本市では年間で最も水使用量が多くなる7月と8月を「夏季の節水重点期間」として、市民総参加で節水(ムダなく有効に水を使うこと)に取り組んでいるところですが、1人1日あたり生活用水使用量“230リットル”を目標値として掲げています。さて、230リットルと言うのはどれほどの量になるかと言えば、まあ簡単に言えば2リットルのペットボトル115本分となるわけです。しかしこの数字は分かりやすいようであまりピンとこないのではないかと思いますので、我が家の水道使用量と料金を例に挙げて考えてみたいと思います。
この一年の我が家の水使用量と料金を表に表すと下の表になります。(我が家はマンションで一般用20mm口径なので、基本料金は1,302円です)

【我が家の水使用量】

23年 立方メートル(消費税含む)円
 9月 27 4,053
10月 27 4,053
11月 27 4,053
12月 26 3,885
24年
 1月 26 3,885
 2月 28 4,221
 3月 28 4,221
 4月 27 4,053
 5月 27 4,053
 6月 27 4,053
 7月 27 4,053
 8月 27 4,053
平均 27 4,053

年間の平均値は、水使用量27立方メートルで使用料金は4,053円(消費税込)となります。

1立方メートル⇒1,000リットルですので、27立方メートル⇒27,000リットルとなります。
我が家は高校生以上の4人家族ですので、27,000リットルを4で割ると1人あたり1ヶ月6,750リットルとなります。
さらに1日あたりに換算するために30日で割ると225リットルになります。

と言うわけで、我が家では何とか目標値230リットルを僅かばかりクリア出来ている状況にあります。
 水道料金早見表は、熊本市上下水道局のホームページに掲載されていますので、皆さんも参考にされてはいかがでしょうか。
使った分の水道料金は、下水道料金と比例しますので、家計の為にももう少し節約に努めていかなければいけないと考えています。

僕オハナにも一言いわせてニャン!ご主人は、僕の事は頭にないのかなあニャン!僕だって家族の一員なのだから、僕の飲む水の量も勘定に入れてほしいものだニャン!熊本市の一人一日あたりの目標は230リットルだけれど、いまひとつ漠然としていると思うのだ。この数字を一月に直して考えてみると分かり易いのだニャン。
一人一日230リットル⇒1ヶ月(30日とする)では、6,900リットル⇒6.9立方メートルとなる。
熊本市の料金算定水量が“ 立方メートル ”表示なので一応の基準として、一人一か月6.9立方メートル以下を水使用量の目標としてはいかがでしょうか!ニャン!
オハナだニャン
 

 

城西校区の恒例イベントを見学して

今回は、わたくし猫のオハナが、城西地域湧水水守の西さんより案内がありました「水と緑と蛍の音楽会♪自然と歴史のハーモニー」を見学してきましたので紹介させて頂きたいと思うのだニャン!
 6月10日の日曜日に三賢堂及び釣耕園一帯で開催されたイベントだけれど、今回で14回目を迎える恒例の行事なのだ。
明八橋水守のご主人と一緒にまず向かったのが、集合場所である岳林寺だ。隈本城主城親賢公の菩提寺でも有名な曹洞宗のお寺なのだ。城西校区観光ガイドの押川さん、塩境さん、倉田さんの案内のもと、20名程の参加者で岳林寺から出発し、近くの水遺産を回ることとなった。岳林寺下の民家内に湧水地があり、その流れが麹川となっているが、親子鴨が優雅に水遊びをしている光景に出くわした。日差しも強く暑い日曜日だったので、僕も一緒に鴨さん達と水遊びをしたいと思ったが、驚かせてはいけないので今日のところは我慢しよう!麹川の右手上方には石神山公園が見える。さらに下っていくと三賢堂があるが、音楽会のメイン会場となっている。ここは後でゆっくり見学するとして、さらに下っていくと、昔から共同の水場として親しまれてきた水遺産の“延命水”がある。その先には“釣(ちょう)耕(こう)園(えん)”の鬱蒼(うっそう)とした木々が広がっているのだ。脇の小道から林の中を抜けると、庭園に到着。ここは細川家の別邸(御茶屋)であった。飛び石を配した池が何とも趣深い。さらに進んで行くと、肥後藩の医師村井家の別荘跡である“叢(そう)桂(けい)園(えん)”に通じる。木々の緑が鮮やかで、庭園を横切る小川のせせらぎがまた美しい。吸い込まれるような水の透明さに思わず僕はその水を飲んでみたのだ。冷たくて美味しい!
釣耕園、叢桂園を抜け、住宅地を少し歩くと、「長命水」と言われるかって茶の湯に重宝された水遺産に辿り着くのだ。水遺産巡りはここで終了し、メイン会場である三賢堂へ戻ることとなった。
押川さん、塩境さん、倉田さん、ガイドはどうもありがとうございました。

肥後の三賢人(菊池武時、加藤清正、細川重賢)の座像が祭られていることでも有名な三賢堂に僕は初めて入った。中は思いのほか広くて、モダンな造りになっている。正面に三賢人の座像が鎮座している。この熊本の地に生きた三賢人の功績をあらためて思い起こさない訳にはいかないのだ。
熊本日日新聞社文化生活部長の井芹道一氏の講演「アジアの環境汚染と熊本」では中国の石炭火力等の影響で、大気中の“水銀”が増えることによる爆発的な大気汚染が、日本に悪影響を及ぼしていること。ひいては水の汚染や公害病にも発展すること。きれいな空気を維持し健康を守るためには世界規模での“水銀”の使用を削減していくことが重要であることなどを力説された。

講演の後は、小学生の力強い千原太鼓の演奏から音楽会や朗読会がスタートした。多くの方々の素晴らしい演奏に聞きほれ、しばし癒しの時間を過ごすことができたのだ。
日も落ちる頃になると、音楽会も終盤を迎えた。村上憲二さんが奏でるオカリナの響きが夕暮れ空に溶け込み哀愁を感じさせてくれる。村上晴子さんのフルート演奏や長谷川眩山さんの尺八の演奏もまた憂いを帯びた心に染み入る音色だ。僕もじっと目を閉じしばし瞑想の世界に引き込まれてしまったのだニャン!
三賢堂での音楽会が終わると、舞台は釣耕園に移った。幻想的な竹灯篭200個が灯る中多くの人が参集し、音楽を聴きながら蛍の出現を今や遅しと待っている。村上憲二さんのオカリナ演奏“星に願いを”は本当に心が安らぐなあ~。まるで“蛍に願いを”と言わんばかりの名演奏だ。そのとき、池の向こう側で小さな明かりが二つ三つと見え始めた。みんなの小さな歓声が夜空に響く。
蛍を見るのは初めてなので、もっと近くで見たいと思い前方の草むらに進もうとした時、突如として目の前の木の葉っぱに光が灯った。強く輝いたと思ったら、しだいに弱くなりついには消えてしまう蛍の光はまさに僕たちをファンタジーの世界に誘(いざな)ってくれるのだ!釣耕園の池が清水であるからこそ蛍が飛び交う光景を目の当たりに出来る喜びを噛みしめたい。ご主人が手を差し伸べると、スーッと蛍が掌(てのひら)に止まった。間近に見ると、古来より蛍に魅了されてきた日本人の美意識の根底にある幽玄の世界というものをより深く感じることが出来るのだ。猫の僕も幽玄の世界に引き込まれてしまうのだニャン!ほんの短い時期にしか現れてこない蛍に拍手を送りたいものだ。飛び交う蛍の輝きにしばし我を忘れるのだった。
「水一滴命を繋(つな)ぐ蛍かな」 「聖水に我が身と映る藻の花よ」
                         
古刹岳林寺水量が少なくなった麹川
 
水遺産”延命水”釣耕園の池
 
叢桂園の小川叢桂園の小川のせせらぎ
 
水遺産”長命水”熊日新聞井芹文化生活部長講演
 
力強い千原太鼓の演奏釣耕園での夜の催し物
 

 

祝 政令指定都市熊本市誕生

今日はお日様も笑顔を見せ、南の方から吹いてくる風もやんわりと木々の葉っぱや通りを行き交う人の頬を撫でていきます。春が来たのです。おやおや、明八橋の欄干の上で猫が一匹うとうと気持ちよさそうに寝ています。猫だけでなく人間も昼寝をするには本当に気持ち良い日和なのです。しばらくするとその猫は目を覚まし、大きな欠伸をし、前足と後足を使って屈伸運動を二~三回繰り返しました。
「あーあ!良く寝たニャン。今日は気持ちがいいなあ。こんな気持ちのいい日に家の中にいるのはもったいないニャン!我が家の近くにあるこの明八橋の欄干で昼寝をするのは最高だニャン」
 この子猫の名前は“オハナ”と言います。子猫と言ってもやんちゃ盛りの雄猫でグレーの毛並を持ったしっぽの長い猫なんです。この明八橋の近くのマンションの住人に飼われているのですが、時々ベランダに出て外を眺めるのが好きなのです。スズメの鳴き声に誘われたり、散歩途中の犬に興味を示したり、あるいは坪井川の鯉に話しかけてみたくなったりと好奇心旺盛なので、マンションの2階のベランダから街路樹に飛び移り外に出かけるのです。今日も近所の“友達”と遊ぶためにこの明八橋に来たのですが、まだ誰も来ていません。
「こんなにぽかぽかのいい天気だというのに、小鳥のミーちゃんも猫のリボンちゃんも犬のブラウンちゃんも遊びに来ないのかな?みんな家の中でお昼寝しているのかな?」
とオハナは少々つまらなそうです。しばらく待ってみようと、欄干の上で目を閉じ体を丸めて瞑想に耽るのですが、やはり今日はだれも集まって来ないようです。
「よし、仕方がないから今日は一人でお散歩しよう!」とオハナは大きな欠伸をし、欄干から飛び降りて歩きはじめました。
 10分ほど歩いていくと、視界が開けてきました。長く続く堤防に飛び乗ると、そこには白川の河川敷が広がっています。所々に咲く黄色の菜の花の香りがオハナの鼻をくすぐります。
「春の香りだニャン!春風が気持ちいいなあ!ここが白川なんだな。ぼくのご主人は、明八橋水守だけれどいつかこの白川の話をしていたことがあったなあ。白川の近くを流れる坪井川は、ずっと昔、現在の長六橋近くで白川と合流していたらしい。当時の熊本城主の加藤清正は、河川の氾濫が多かったため、坪井川の流路を変更して白川と切り離し近くを流れていた井芹川(現在の井芹川は昭和の初期に現在のように花岡山の北側を通るように付け替え工事が行われたんだ)と合流させて、高橋地区を経て有明海へと流れるように改修工事を行ったんだ。その改修工事のあとが、熊本水遺産のひとつ“石塘”として残っているんだ。その石塘の前には3月に全面オープンした森都心プラザと近代的な高層マンションの熊本タワーがそびえ立つている。現代建築と当時の技術を結集して造ったであろう“石塘”が400年の時を経て対峙することになろうとは、清正公さんと言えども想像もしなかったことだろう。肥後における数々の水施策の礎を清正公さんが成し遂げたことに敬意を払わなくてはいけないな。これからぼくはご主人の水守活動のアシスタントとして一緒にやって行こうと思っているのだニャン!」
オハナは森都心プラザの空中庭園から眺める白川と坪井川、それに石塘が全国に誇る熊本の稀有な水文化を語る上で欠くことのできない大切な市民の財産であることをあらためて心に刻み、また政令指定都市として新しく誕生した熊本市が、熊本市の素晴らしい水と風土をさらに広く全国に発信していくことが大切だと感じたのでした。
白川と熊本タワー
 
森都心プラザと石塘
 

 

白川と坪井川を分離する石塘

森都心プラザの空中庭園から見える白川と石塘と坪井川
手前から坪井川と石塘と白川
 

 

明八橋と桜

明八橋の桜は大変きれいです4月は明八橋の上で花見も出来ます
 

 

水遺産「明八橋」について

本年一月に「くまもと水守」登録をしました“明八橋水守”自称“猫太郎”です。
“水と明八橋”をテーマに色々な情報を発信していきたいと思っていますので、皆さんどうぞよろしくお願いします。明八橋水守になろうと思ったのは、この橋が自宅近くにあり身近に眺めることが出来ることと、また歴史的に重要な価値のある建造物であり地域のシンボル的存在だからです。熊本水遺産登録の明八橋とはどのような橋なのかを先ず説明したいと思います。
 明治八年に肥後の種山(たねやま)石工(いしく)橋本勘五郎によって架けられた石橋であり、主要街道へ通じる一級の橋でありました。熊本県下には、他にも数多くの石橋が点在し全国的に見ても石橋の宝庫として有名であることは皆さんご存知だと思います。
明八橋のすぐ隣には鉄筋コンクリートの近代的な橋が架けられ歩道としてはもちろん車道としても石橋に取って代わっています。さらに視線を延ばすと昨年三月に開通した九州新幹線の高架橋が見えるのです。石橋は今でも地域住民の歩道として、また時にはまちおこしのイベント開催広場として活用されています。石橋は黙して静かに今を生きているのです。西洋文化が花開き新しい時代の息吹が感じられ始めていた明治時代の人達はどのように暮らしていたのでしょうか。この地域は城下町として栄え、舟運を利用した商いの町でありました。そのため周囲には武家屋敷、町人町、職人町が点在していたと言います。主な移動手段が徒歩か舟であった当時、この橋の重要性は格段のものでした。この橋を眺めていると、石橋を行き来する当時の市井の人々が他愛のない立ち話に興じている姿や長旅を終えた旅人が欄干に腰掛けて疲れを癒している姿が目に浮かびます。また橋の下では幾(いく)艘(そう)もの舟が行き交い、船頭の威勢のよい掛け声と笑い声が賑(にぎ)々(にぎ)しい。はたして昔の人達は時間に追われて気ぜわしく働いていたのでしょうか?分刻みのスケジュールに従って一日一日をきっかりと過ごしていたのでしょうか?石橋と並ぶ道路橋では引っ切り無しに乗用車、トラック、バス、バイクが仕事をこなすのに忙(せわ)しく往来しています。時間に追われイライラしながら速度を上げ黄信号でも無視する運転者もいます。あるいは一分一秒を争って新幹線に乗り目的地に向かうビジネスマンもいるでしょう。大阪までの所要時間は僅か三時間です。百四十年前には想像もつかなかったであろう喜ぶべき大きな進歩には違いありません。しかし先人達が現代人のあくせくぶりを見たら、「お前さん達にはゆとりと言うものがないのかい。そんなにスピードばかりを追い求めたら人生あっと言う間に終わっちまうよ。俺たちの時代もそれなりに楽しいもんだぜ」とか何とか言われそうです。利便性向上を追い求める技術の進歩があるいは今を生きる私達をがんじがらめに縛っているのかも知れません。しばしタイムスリップして先人達の声なき声に耳を傾けるひと時が私の少しばかりの最近の楽しみになっています。大好物の暖かいカフェオーレでも飲みながらなのです!
明八橋と道路橋と新幹線高架橋
 
近くで見る明八橋
 
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