ミズヒマワリ
中央・南アメリカ原産。県内では2002年頃に南阿蘇村で確認。開花期は9~10月。水中や水際に生える抽水性の多年草で、高さは0.5~1m以上になる。栄養繁殖が極めて旺盛で、大きなコロニーを形成して密生。
オオハンゴンソウ
北アメリカ原産。県内への進入時期は不明。開花期は7~10月。高さ0.5~3m程になる多年生草本で、路傍、湿原、河川敷などに生育。横に走る地下茎から茎を密に出して大群落になる。「くまもとの外来生物」(平成22年3月財団法人 再春館「一本の木」財団発行)によると、熊本市内でも人家の庭での確認が記録されている。
ナルトサワギク
マダガスカル原産。一年生または多年生草本で、高さは0.3~0.7m程度。開花は周年で、温帯~暖帯に分布し、海辺の埋立地、空地、河川などに生育。1976年に徳島県鳴門市で確認され、現在では本州(中部地方以西)~九州でみられる(環境省ホームページより)。県内では天草郡苓北町で平成23年11月に確認された。
オオカワヂシャ
ヨーロッパ~アジア北部原産。県内では2008年に益城町で確認。開花期は4~9月。高さは0.3~1.5mに達する一年~多年生草本。河川の岸辺、水田などの湿地に生育し、地中を横走する根茎で繁殖するため群落状になる。
ナガエツルノゲイトウ
南アメリカ原産。県内への進入時期は不明。花期は4~10月。水路や水辺など湿った環境に生える多年草で群生。茎は1m以上になり、中空で水に浮いて長く伸び水面を這うように広がる。
ブラジルチドメグサ
南アメリカ原産。国内では1998年頃に熊本県菊池川で大繁殖しているのが確認された。川岸や水湿地に生える多年草。茎は這うように分岐して広がり、長さは1m以上になる。茎の節から葉や根を出し、マット状に密生した群落を作る。開花期は4~6月。県内では菊池川水系の各地と阿蘇市、南阿蘇村に生育が見られる。現在では、福岡県、筑後川水系にも分布が広がっている。密なマット状に群生するため、光などが奪われ在来の水草類が駆逐されるとともに、水中の溶存酸素の減少により水生生物の生息環境が悪化する恐れが指摘されている。
スパルティナ属
スパルティナ属のうち、スパルティナ・アルテルニフロラが県内で確認されている。
スパルティナ・アルテルニフロラは南北アメリカ原産で、淡水と海水が混ざる汽水域に生育する多年生草本で、根を深く張り、高さは0.4~2.5mになる。一度形成された株は根茎をまわりに広げながら毎年1mも生長する。
海岸近くの河口域、塩沼地、干潟、砂浜に生育し、シルト、粘土、礫に適応できる。熊本市内では、平成23年に環境省により坪井川、白川での生育が確認されている。
ボタンウキクサ
アフリカ原産。ウォーターレタスとも呼ばれ、国内へは1920年代に観賞用として導入された。浮遊性の常緑多年草でロゼット状に葉を広げ、大きな株は径30cm以上になる。池沼、河川、水田、水路などに生育し、過繁茂による湖沼の水温や水質低下、水路の水流阻害、在来生態系への悪影響などが指摘されている。開花期は5~10月。県内への進入は1990年代後半以降と思われ、熊本市、嘉島町、小国町などで見られる。熊本市の江津湖では大繁殖し、定期的な駆除が行われている。