全体概要
熊本駅周辺地域整備基本計画について
熊本県と熊本市では、九州新幹線鹿児島ルートの建設、JR鹿児島本線等鉄道高架化をはじめとする熊本駅周辺地域等の整備は、21世紀の県市の発展に欠かせない緊急かつ重要な事業であることから、平成9年に「JR鹿児島本線等鉄道高架化及び熊本駅周辺地域等の整備に関する協定」を締結し、相互に連携・協力し計画的に取り組んできました。
このような中、新幹線開業時期が前倒しされるとともに、鉄道高架化区間の延長、熊本合同庁舎の熊本駅周辺への移転が決定されるなど、状況に変化が生じたため、平成16年5月に、副知事、副市長をトップとした「新幹線新駅周辺整備推進会議」を設置し、議論を重ね、また、同年10月には、「熊本駅周辺地域まちづくり推進協議会」を設置し、公募の市民や経済界等を含めた議論の場を設け、民間・行政が協働で計画策定に向けた議論を進めてきました。
これらを踏まえ、平成17年6月2日、熊本県・熊本市では、「熊本駅周辺地域整備基本計画」を策定するとともに、その計画の具体化と着実な推進に向けて、新たに整備に係る協定を締結しました。
県市協定書
JR鹿児島本線等鉄道高架化及び熊本駅周辺地域等の整備に関する協定書
九州新幹線鹿児島ルートの建設やJR鹿児島本線等鉄道高架化をはじめとする熊本駅周辺地域等の整備は、21世紀の熊本県及び熊本市(以下「県市」という。)の発展に欠かせない緊急かつ重要な事業であることから、平成9年、県市において「JR鹿児島本線等鉄道高架化及び熊本駅周辺地域等の整備に関する協定」を締結し、相互に連携・協力し計画的に取り組んできた。
このような中、新幹線開業時期が前倒しされるとともに、鉄道高架化区間の延長、熊本合同庁舎の熊本駅周辺への移転が決定されるなど、状況に変化が生じており、それに対応するため、県市は、「熊本駅周辺地域整備基本計画」の具体化と着実な推進に向けて、ここに下記の確認事項について、改めて協定を締結する。
記
1 県市は、熊本駅周辺地域の整備について、次の各号のとおり目指すべき事業完了の時期を定め、県市相互に連携・協力して取り組むものとする。
(1) 九州新幹線鹿児島ルート完成(平成22年度)までに完了を目指す事業
ア 熊本県は東口駅前広場の暫定整備並びにこれに関連する熊本駅新外線及び熊本駅城山線(田崎交差点から北側)並びに春日池上線(暫定)の整備
イ 熊本市は熊本駅西土地区画整理事業の推進による西口駅前広場の整備並びにこれに関連する熊本駅西口線、田崎春日線及び春日池上線(暫定)の整備並びに東A地区市街地再開発事業及び熊本駅南線(鉄道高架下等を除く)の整備
(2) JR鹿児島本線等鉄道高架化事業完成及び東口駅前広場完成までに完了を目指す事業
ア 熊本県は鉄道高架化事業及び春日池上線(平成28年度)並びに熊本駅城山線(平成29年度)並びに東口駅前広場(平成30年度)の整備
イ 熊本市は熊本駅西土地区画整理事業及び熊本駅南線等の整備(平成28年度)
2 熊本県は、東口駅前広場の整備にあたって、交通結節機能の強化とともに、熊本を象徴する水と緑の空間創出に努める。また、県市は相互に連携の下、熊本駅新外線の整備と東A地区市街地再開発事業において、一体となった良好な都市空間の創出を目指すものとする。
3 熊本市は、事業主体として東A地区市街地再開発事業を進め、情報・交流機能を有する公共公益施設を整備するとともに民間の誘導を図るものとする。
4 熊本市は、東口駅前広場に近接する街区について、熊本駅前にふさわしいまちなみ形成を図るため、関連する街路整備事業との調整に努めつつ、地域住民と連携を図りながら地区計画等の導入を目指すものとする。
5 県市は、熊本駅周辺等の坪井川の水辺の利活用に向けた取組みを行うとともに、白川の水辺についても国との協議を行うものとする。
6 県市は、新幹線及び鉄道高架化事業で生み出される高架下空間等について、駐車場、駐輪場、観光物産機能等としての利活用に向け、JR等と協議を行うものとする。
7 県市は、都市基盤の整備効果を高めるため、経済界に対して都市機能の更新や新たな施設の導入を図るため引き続き積極的な参画を要請するものとする。
平成17年6月2日
熊本県
代表者 熊本県知事
熊本市
代表者 熊本市長
JR鹿児島本線等鉄道高架化及び熊本駅周辺地域等の整備に関する覚書
熊本県及び熊本市(以下「県市」という。)は、平成17年6月2日に締結した「JR鹿児島本線等鉄道高架化及び熊本駅周辺地域等の整備に関する協定書」(以下「協定書」という。)で確認が得られた事項を円滑に履行するため、次のとおり覚書を締結する。
1 協定書に基づき、県市で相互に取り組むべく合意した事業の事業名、事業主体並びに現時点で想定される概算事業費及び負担内訳は、別表のとおりとする。
2 県市は、本覚書の内容を変更すべき事態が生じたとき、又は予想されるときは、必要に応じて協議するものとする。
平成17年6月2日
熊本県
地域振興部長
土木部長
熊本市
企画財政局長
都市整備局長
県市協定覚書別表
(単位:億円)
事業項目名 |
概算事業費 |
費用負担内訳 |
事業主体・事業名・概算事業費等 |
国 |
県 |
市 |
その他 |
JR鹿児島本線等
鉄道高架化事業 |
663 |
251 |
185 |
79 |
148 |
県 |
・鹿児島本線6km・豊肥本線1km(県市負担割合=7:3) |
約550億円 |
・連立本体その他(新幹線関連) |
約113億円 |
市街地等整備事業 (区画整理、再開発等) |
462 |
156 |
29 |
275 |
2 |
県 |
・坪井川の水辺広場 |
約3億円 |
・散策路整備 |
約2億円 |
市 |
・駅西土地区画整理事業(熊本駅西口広場、街路事業、再開発住宅等含む) |
約300億円 |
・東A地区再開発事業(仮称:熊本市図書・情報センターの整備) |
約128億円 |
・合同庁舎移転用地取得 |
約29億円 |
街路事業等 |
529 |
279 |
190 |
60 |
0 |
県 |
・春日池上線 |
約153億円 |
・熊本駅北部線 |
約68億円 |
・熊本駅新外線(東口駅前広場、南A地区交通広場を含む) |
約144億円 |
・熊本駅城山線 |
約111億円 |
・新町戸坂線 |
約40億円 |
市 |
・熊本駅南線 |
約8億円 |
・祗園橋緑地 |
約5億円 |
上熊本周辺整備事業 |
238 |
119 |
56 |
63 |
0 |
県 |
・上熊本法成寺線 |
約42億円 |
・花園池亀線 |
約35億円 |
・池田町花園線 |
約62億円 |
市 |
・花園池亀線 |
約58億円 |
・野口清水線(池亀) |
約7億円 |
・上熊本西口線(西口駅前広場含む) |
約29億円 |
・上熊本駅東口駅前広場 |
約5億円 |
合計 |
1,892 |
805 |
460 |
477 |
150 |
|
各種協議会等
熊本駅周辺地域帰宅困難者対策協議会
熊本駅は広域交通拠点であることから、大規模な地震や風水害の災害時に帰宅困難者(自宅までの距離が遠く、徒歩による帰宅が困難な人)が発生することも想定されます。そのため、令和3年(2021年)3月2日に熊本市及び熊本県、鉄道事業者、民間事業者、施設管理者、地元自治協議会などにより構成される、「熊本駅周辺地域帰宅困難者対策協議会」を設立し、熊本駅周辺地域の滞在者(主に帰宅困難者)の安全の確保と都市機能の継続を図ることを目的に、「熊本駅周辺地域エリア防災計画」を策定しました。
熊本駅周辺地域まちづくり推進協議会
人々の新たな出会いを創出する交流拠点にふさわしい熊本駅周辺のまちづくりに資するため、平成16年10月に設置されました。
学識経験者、地元自治会、経済界、公募委員、国、県、市など、様々な分野の26名の方々で構成され、活発な議論がなされています。
これまでに18回開催しています。
これまでの会議資料
以下の資料は検討の経緯を示したものであり、すべてが決定された事項ではありません。
○第18回 令和3年(2021年)4月22日
○第15回 平成30年2月9日
※議事 3その他 (JR九州より高架下商業施設、熊本駅ビルについて説明がありました。)
○第14回 平成29年2月6日
○第13回 平成25年11月12日
○第12回 平成25年2月5日
○第11回 平成22年7月2日
○第10回 平成20年2月7日
○第9回 平成19年2月19日
○第8回 平成18年8月3日
○第7回 平成17年11月9日
○第6回 平成17年7月21日
○第5回 平成17年5月18日
○第4回 平成17年3月25日
○第3回 平成17年2月16日
○第2回 平成17年1月11日
○第1回 平成16年10月1日
新熊本合同庁舎及び周辺地域整備協議会
新熊本合同庁舎及び周辺地区におけるまちづくりの基本的な方向性について、熊本駅周辺整備事業との整合を図りつつ民間と行政とが一体となって検討調整を行い、地域との連携による合同庁舎整備の具体的な整備方針をとりまとめるため、平成16年10月に設置されました。
学識経験者、地元自治会・まちづくり団体・商店街・企業、国、県、市など、様々な分野の28名の方々で構成されていましたが、新熊本合同庁舎の完成に伴い、8回目の開催をもって協議会は解散となりました。